タイトル | のだめカンタービレ |
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原作・漫画 | 二ノ宮知子 |
出版社 | 講談社 |
音楽の世界は奇人・変人だらけ!?
完璧主義のエリート音大生と
何もかも落ちこぼれな天然女子の
凸凹ラブコメディー!
ナルシストなラーメン屋の息子
心は乙女なアフロ打楽器奏者
いぶし銀の武士系男子
キワモノ揃いのオーケストラに
抱腹絶倒間違いなし!
のだめカンタービレのあらすじ紹介
指揮者を目指す音大生・千秋真一は
ヨーロッパ生まれで
世界的な音楽家たちに囲まれて育ち、
ピアノとヴァイオリンも優秀・・・と
完璧主義に相応しい天才ながら
トラウマのために
事実上、海外渡航が不可能となり
一時は音楽の夢を諦めるところまで
鬱屈してしまっていた。
そんな真一が
泥酔して自宅前で寝入ってしまい、
目を覚ますとそこはゴミの山。
もとい、極度に散らかった部屋の中で
見事なピアノソナタを演奏する女性・・・
というシュールな光景が。
彼女の名は野田めぐみ。
通称・のだめ。
実は同じマンションのお隣さんで
同じ音大のピアノ科の学生。
類まれな素質を持ちながらも
型にはまることを極度に嫌い、
何より不衛生レベルでガサツな
そんな『のだめ』との出会いが
真一の生活を大きく変えてゆく・・・
のだめカンタービレのネタバレと結末(最終回)は?
楽譜をまともに読めないけれど
感受性はズバ抜けていて
音楽を心底から楽しんでいる――
そんな、のだめとの連弾で
真一は音楽の楽しさを思い出し
スランプを脱出します。
さらには
海外へ行けない原因となっていた
船・飛行機のトラウマも
ギリギリで克服。
何もかもが好転し
このままハッピーエンド、
かと思いきや・・・
もともと少年期から
海外でトップクラスの練習をしていた
真一ですので
トラウマが克服できた以上
当然ながら海外へと戻ります。
そしてそれは同時に
のだめと真一が
離れ離れになるということ・・・
真一と一緒にいるため
のだめの悪戦苦闘が始まります。
そこで目を付けたのが
ピアノコンクール。
入賞し、その賞金で海外留学すれば
真一と同じ道を歩めると
のだめは考えます。
しかしながら
正規の勉強を避け続けていたため
会場中を沸かせるほどの名演奏ながら
入賞にはならず・・・
のだめは自棄になって郷里へ戻り
実家でゲーム三昧。
すれ違う2人の行く末は果たして
どうなっていくのでしょうか・・・?
のだめカンタービレの読んでみた感想・評価
とにかく全ページで笑い転げてしまう
キレッキレのギャグ全開な作品です。
ラーメン屋で
「クラブハウスサンドとエスプレッソ」
を注文する真一に、
本当に出てくるアンバランスさだけでも
クスッとしますが
物語の根幹であるはずの
ラブコメ部分でも
普段は激しく拒絶しているくせに
多忙になって会う時間が減るとなると
「(のだめが)泣くんじゃないか?」
と心配する真一に
「うぬぼれ屋さん」と
作者からのツッコミが入っていたり
かと思えば実際には
ラーメン屋で試食メニューを無料提供されて
「ぎゃぼー!」
と奇声を上げて喜ぶ姿を目撃してしまい
「エサがあれば誰でもいいんじゃねーか!」
と傷付く真一など
なかなかロマンティックにならない
『笑』劇の展開だらけ。
のだめの留学のため
彼女の家族に
真一が思いのたけをぶつけるシーンでは
何故か、のだめのお父さんが
頬を赤らめる上に
あくまで真面目に音楽の才能を語っているのに
プロポーズと勘違いされてしまい
当の、のだめ本人まで
家族公認の仲になったと喜ぶ
奇人変人ワールドに
最初から最後まで
笑いが尽きることはありません。
こんな方におすすめな作品!必見
音大を舞台にしたラブコメディ
・・・などと言うと
激しく敷居が高そうですが
一貫して途切れることのないギャグに
演奏が聞こえてきそうな
情感あふれる描写、
ツッコミの形を取って
さりげなく用語の説明が入っていたりと、
実はどんな人でも確実に楽しめる作品です。
物語の展開も丁寧で、
一連のイベントごとに
中心となる人物がハッキリしており
いろんな場面に話が飛ぶ割に
読んでいて決して混乱がなく
非常に読みやすく仕上がっています。
かなり綿密に伏線も張られており
質の高い物語を欲している人には
たまらない作品と言えるでしょう。
もっとも
そんな難しいことを考えずとも
感覚的に楽しめて
ゲラゲラ笑える作品でもあるので
とにかく元気になりたい人
アップテンポな作品を読みたい人
ギャグが好きな人は
読んで絶対に損がないと断言できます!
もちろん音楽が好きな人なら
よりいっそう楽しめますよ!