タイトル | flat |
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原作・漫画 | 青桐ナツ |
出版社 | マッグガーデン |
超マイペースな高校生・平介と、
従弟の超忍耐児・秋が織りなす
ゆったりハートフルシリーズ。
これは、高校生と保育園児という
年の差コンビに、平介の友達や
後輩、秋の友達も加わって繰り広げる、
可愛くも可笑しい日常の物語。
flatのあらすじ紹介
超マイペースな高校生・平介は、
ある日従弟の超忍耐児・秋と
出会ったことでゆるゆるした
日常が動き出す。
お菓子作りが好きな平介は、
佐藤と鈴木という友人とともに、
自由にマイペースに高校生活を
過ごしていたのだが、
従弟で保育園児の秋が家に訪れる
ようになってからというもの、
ゆるっとした日常が少しずつ変化していた。
あまり自己主張をしない耐える男・秋と
接していく中で、平介は
「人と関わっていくこと」を少しだけ
真剣に考えていくようになる。
flatのネタバレと今後の展開は?
高校生の平介は、まったりした佐藤、
物事をズバッという鈴木という
友人とともに、
日常をゆるっと過ごしていた。
家庭科の授業を励みに学校へ行き、
留年ギリギリの平介は、ある時、
母の妹の子・秋と出会う。
共働きの秋の両親のために、
母が保育所へのお迎えと
晩ご飯の面倒を頼まれたのだ。
その母から、土曜に秋の面倒を
見るよう頼まれた平介は、
手のかからない秋に気が緩み、
秋一人を置いて
買い物に出かけてしまう。
そこで偶然出会った鈴木に
「世話頼まれたなら
ちゃんとしろよ」と注意され
慌てて戻ると、平介が母から頼まれた
用事を秋が黙々とこなしていた。
超忍耐児・秋に、少し窮屈に感じるときも
ありつつ、たまに見せる笑顔や
自分に懐く姿に平介は
少しずつ可愛いと思い始める。
秋以外にも、真面目で人間関係に対して
理想の高い後輩・海藤に
「あんたは贅沢だ 知らないんですか
人の気持ちがどんなに得難くて尊いか」
「あんたのそういうところが
気に食わないんだ」と言われ、
人とのかかわりについて
少しだけ真剣に考え始める。
flatの読んでみた感想・評価
とにかく秋くんが可愛いです。
耐える男なのであまり自己主張
しないのですが、それでも人並みに
やってみたいことや望みはあって、
でもそれを言ったら迷惑を
かけるかもしれない、と思い
なかなか言い出せない秋が
とてもかわいらしく、
そして微笑ましいです。
平介が、あまり秋を「子どもだから」という
目線で見ていないように見えるところも
個人的には好きなポイントです。
年下だし子どもなんだけど、でも平介は
一人の人として
秋と接しているように見えます。
佐藤と鈴木の友人コンビも
とてもいい味を出しています。
後輩・海藤から見ると、平介は
友人を大切にしていないように
見えるけれど、
佐藤と鈴木はそんな風には思っておらず、
先生からも「友達は選びなさいよ」と
言われても、
鈴木は「余計なお世話」と言い切ります。
そういう風にお互いに利益だけじゃなく
付き合える友人って素敵だなと思います。
実はそんな平介に想いを寄せる
後輩女子がいたりして、
ゆったりまったりハートフルな
日常の中で、ふと立ち止まって
人間関係を考える
きっかけをくれる作品です。
flatはこんな方におすすめな作品!必見
小さい少年の頑張りや健気さに
ほっこりしたい人はもちろん、
自分の周りの人間関係について
考えてみようかなと思っている人にも
読んでいただきたいです。
公式で「ほっこりハートフル」と
謳っているのでもちろんほっこりで
ハートフルはお話なのですが、
平介は秋からの好意を少し面倒だと
思う部分もあります。
誰しもが小さい子が
好きなわけではないし、
人から好かれることに対して
前向きな気持ちばかりを
もっているわけでもない、
ということをやんわりと教えてくれます。
感情ヘビー級の海藤が言うように、
「人からの気持ちは尊い」ものであり、
しかしすべての人間に平等に
与えられるものではないと思います。
だからこそ、自分なりに大切にしていけば
いいのではないかと思います。
誰かに「大事にするべきだ」と
言われてするものでもないのでは
ないかと思います。
今自分の周りにいる人は
どんな人たちなんだろう。
自分は周りの人を大切にできているかな。
逆に、自分にとって苦しい相手と
一緒にいたりしないだろうか。
そういったことを考える
きっかけになる作品だと思っています。