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いつもポケットにショパンのあらすじとネタバレと感想を書いてます!最終回が気になる!

いつもポケットにショパン

この記事は約 5 分で読めます。
タイトル いつもポケットにショパン
原作・漫画 くらもちふさこ
出版社 集英社

ピアニストを母に持ち、
幼少の頃から練習に励む麻子。

しかしその親友の季晋は
ドイツで列車事故に遭ってしまい……、

クラシック演奏の厳しさや難しさ、
そして素晴らしさまでをも描いた、

楽曲への理解と尊敬がうかがえる、
音楽漫画ファン必読の一作です。

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いつもポケットにショパンのあらすじ紹介

有名なピアニストを母に持ち、
自らも幼少時からピアノを
練習している麻子。

しかし評判とは裏腹に、
なかなか自分を表現する
大人の演奏ができず、

教師からもそのことを批判され
悔しい思いをすることになります。

そこに、かつての幼馴染であり
親友でもあった季晋と
似た雰囲気を持つ先輩、

上邑が温かく助言してくれます。

勇気付けられた麻子ですが、
ミュージカル伴奏の本番で
うっかり大寝坊をして、

まったく準備不足で
本番に臨むことになり、
最終章でミスを連発してしまいます。

しかしそのピンチに上邑が
代打を買って出てくれて、
どうにか劇は成功しますが、

その裏には麻子にとって不愉快な
出来事があったのでした。

いつもポケットにショパンのネタバレと今後の展開は?

須恵麻子は幼少時から
一緒にピアノを学ぶ
緒方季晋という親友がいました。

彼のお母さんは元ピアニストで、
麻子の母ともライバル関係という、
二代続けての縁でしたが、

いつも厳しく冷たい感じがする
麻子の母とは違い、季晋の母の
華子さんはとても友好的で、

麻子の髪を結い直してくれるような
優しく心配症な方でもありましたが、

季晋はお母さんとは違い、
ちゃっかりした性格をしていました。

麻子は季晋が腕を上げるのを
内心やきもきしていましたが、
仲自体はとても良く、

季晋がいじめられた麻子のために
いじめっ子に反撃したこともあれば、

麻子もまるで家族のように、
季晋たちと遊んだりもしました。

しかし、中学進学を機に、
季晋はピアノを専門にやるため
ドイツに渡ることになります。

別れを惜しむ麻子ですが、
中学に入ってからすぐ、

列車事故によって
華子さんが亡くなってしまい、

季晋も盲目になるかも、という、
悲報を目にすることになります。

その後も季晋への思いを
抱きながら音楽学校で
練習に励む麻子ですが、

ある時、満員電車の中で、
季晋に良く似た雰囲気を持つ、
男子生徒上邑と出会うのでした。

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いつもポケットにショパンの読んでみた感想・評価

色々な音楽が好きで、特に
クラシックを聴くことも多い
私にとって、

まさにストライクな作品でした。

まず、クラシックの中でも
ショパンをメインに据えているのが
個人的には良かったですね。

モーツァルトの独特のセンスや、
ラベルの自然的な感じとも
また違う、「物語」を強く感じさせる

ショパンの音色は、実に作品向きですし、
技術もさることながら、感性が大きく
出来栄えを左右する部分も、

作中の主人公たちに添う感じでもあります。

そして、幼少時から練習に親しみ、
上達しつつも壁を破れなかった麻子さんが、
ちょっとした指摘をきっかけに開眼し、

どんどん上達していくというのも、
非常にリアル感がある描写で、
「音楽的」で嬉しかったですね。

スポーツと違い、筋力的要素が
さほど絡まない音楽などの芸術の場合、

「きっかけ」次第で一気に実力が、
変わってきたりするものです。

しかしそれは、何もしなくていい、
というのではなくて、毎日真剣に
練習しているからこそ閃く、

独特の上達過程が描かれているのも
本当に良かったですね。

麻子が四苦八苦しながらも
色々と実力を高め、
存在感を身に付けるうちに、

周りの人たちの態度も
それに応じて変わっていくような、
人間関係のリアルさも、

大昔の曲を譜面通りに弾きつつ、
自分なりの表現や解釈に
たどり着かねばならない、

クラシック音楽の厳しさも、
非常に説得力があり、それを
繊細な絵柄と緻密な構成が、

より凄みのあるものに
仕上げていっているのが
読んでいて分かりました。

全体的に殺伐としていなくとも、
緊張感に満ちた雰囲気があり、

その完成度は発表から
数十年が経った現在でも
古さを感じさせないほどです。

いつもポケットにショパンはこんな方におすすめな作品!必見

音楽を題材にした名作は多く、
「四月は君の嘘」など、アニメになった
作品も非常に多くあります。

音と動きがアニメという表現に合い、
作品の魅力を引き出す面もありますが、
小説や漫画という媒体で、

この種の作品を描くのは、
誰にも聞こえない「音」を的確に
表現しなければならないという難題を、

こなさなければいけない関係上、
相当な筆力を必要としますし、
わるくすれば台無しにもなりかねません。

しかし本作は、ピアノ演奏で自分の
スタイルや表現を追求する難しさ、
ライバルとせめぎ合う厳しさなどを、

精密で繊細なストーリーだけでなく、
音楽的な解釈や構成などもフルに
活用して描写し切っており、

音楽に関しての理解がなければ
できない領域に踏み込みつつ、
誰にでもその凄さが分かるように、

細心に描かれているのが分かります。

今や古典にあたるような作品ですが、
その深さと明快さは、現代の
名作と並べてもまったく古くはなく、

スピーディーかつテンポ良く、
しかも本作的な音楽漫画を
読んでいきたい方には、

まさに最適の一作と言えるでしょう。

キャラクター的にも、テンプレ的な
嫌な感じのライバルではなく、

優しくて上手な先輩や、
兄弟のように育った幼馴染が、

麻子の上達にしたがって
意識と態度を変えてくる感じで、
切ないながらもリアリティのある、

肉付けができているのも、
描かれた時代背景を考慮すると
驚異的ですらあるように思います。

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