タイトル | そこをなんとか |
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原作・漫画 | 麻生みこと |
出版社 | 白泉社 |
司法試験が改正された。
その後の初年度の合格者である
改世楽子。
弁護士になればお金も稼げて、
リッチなキャリアウーマンに
なれると思っていた。
難事件もバリバリ解決する、
法廷で弁護士としての有能な自分を
想像していた。
そこをなんとかのあらすじ紹介
とても憧れていた弁護士に
なれた楽子こと
らっこ。
いざ弁護士になれたものの、
就職先が決まらまいのでした。
それもそのはず司法試験が改正され、
弁護士が沢山あぶれているの現状でした
らっこは学生時代の時、
キャバクラでアルバイトをしていました
そこでのお客の菅原との約束は何と!
ー就職先ー
就職先が無ければ、
うちの会社で雇うと言う約束!
それは就職先を懸けた、
酒の飲みくらべだったのです!!
酒にめっぽう強いらっこは、
勝利を手に入れたのでした。
そこをなんとかのネタバレと今後の展開は?
勝利を手に入れたらっこは、
約束どおり菅原弁護士事務所に
雇ってもらうために向かったのでした。
しかしそこで追い返されてしまいます。
それもそのはず、
菅原法律事務所も経営難でした。
これ以上の弁護士を抱えることが
困難だったのです。
しかし約束は有効であるとして、
雇ってもらうことになったのでした!
その時らっこを雇う事に反対したのが
東海林弘明でした。
超有能なエリート弁護士の弘明に
ちょっと苦手意識を持ちつつも
弘明の手伝いを行なっているのでした。
弁護士と言うと、実家もお金持ちな
イメージがあります。
ですがらっこの実家は超貧乏でした。
弁護士になればお金が稼げるという
両親の言葉を信じて、
法曹界へ飛び込みました。
しかし現実はギャップがあるという事に
そろそろ気付き始めています。
貧しく苦労してきたからこそ、
気持ちに寄り添う事が
出来る面もあります。
依頼者と心底共感している事も
しばしばあるのでした。
でもなぜか報酬が安い依頼者ばかりで、
その点では困っているらっこでした。
そこをなんとかの読んでみた感想・評価
弁護士というと、何かと硬い印象を
受けるイメージですが
そんなことは微塵もないです。
面白くて読みやすい作品でした。
再犯の男性なのですが、
きちんと反省している事に気付けたり、
その気持ちに共感出来たり。
それはらっこの
天性の才能だと思うのです。
心の奥の本当の気持ちを引き出せる
のも相手次第だったりします。
それがきっかけになって正しい方向に
進む事も出来るのです。
医者じゃないから、そんなきっかけは
仕事外のことなのかも知れません。
でも人を正しい方向に導く事が
出来る人が弁護士にいるって
素敵だと思いました。
その男性の証人は奥さんなのですが、
途中で不安定になって
帰宅してしまいます。
裁判中に、そんなことは前代未聞!
でもらっこは冷静に対応します。
奥さんは妊娠初期で気持ちが不安定
だったからだと言うのです。
次回の公判では妊娠も安定し、
落ち着いて対応出来るはずだと!
罪を犯した男性は控訴せず、
模範囚になってしっかり罪を償って
綺麗な手で子供を抱きたいと言います。
そんな風に言わせる事ができたのも、
らっこが弁護士だったからなのでしょう
そこをなんとかはこんな方におすすめな作品!必見
逆転裁判のゲームにハマっている人や、
サスペンス番組が好きな人には
おすすめしたい漫画です。
華やかに法曹界を闊歩している印象を
持つ弁護士の方の、
日常に迫れるような作品でした。
弁護士ってきっと高い成功報酬を
得ているんだろうなと
今までは思ってました。
しかし以外にも地味な下積み時代が
ある事を知りました。
きちんと小さな仕事を積み重ねて、
一人前の弁護士になっていくんですよね
誰だって最初から大きな仕事が
貰えるわけではないですし、
依頼人からの信頼を得られる
わけでもありません。
法律相談などを地道にこなしている事に
好印象を抱きました。
らっこのように、依頼人の気持ちに
しっかり寄り添える弁護士なら
良いなと思いました。
らっこも元は貧しい家の生まれで、
努力して弁護士になり
自分の手で成功を掴んだ人。
そういう人なら、貧しいさや
貧困のスパイラルの中で罪に手を染めて
しまう人の気持ちになれると思います。
初めから恵まれていた環境の中で
生き続けてきた人には、
分からない気持ちがあると思うからです
だから依頼人や罪を犯した人と
一緒に涙を流していても、
嘘に聞こえないのかも知れません。