タイトル | ぼくんち<全>オール |
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原作・漫画 | 西原理恵子 |
出版社 | 小学館 |
主人公の少年、
二太は山と海しかない
田舎に住んでいます。
3年前に買い物に行ったきり
帰ってこなかった母親が
姉かのこを連れて帰って来ます。
そしてまた母親は
家出してしまいます。
田舎で暮らす
姉弟達の優しくも
悲しい物語です。
ぼくんち<全>オールのあらすじ紹介
二太は田舎の中でも
端の端に住んでいる
とても貧乏な
家庭育ちの少年です。
それでも明るく元気に
兄の一太と暮らしています。
ある日、
ずっと家出をしていた母親が
新しい姉を連れて帰ってきます。
新しい姉の名前は
かのこといい、
とても優しくて
キレイな女性で
二太も一太も
すっかりかのこに
なつきます。
平和な日常を送っていた
家族でしたが、
また母親は
出ていってしまい
残った3人で
生活する事になりました。
ある日、
いなくなった母親が
別の子どもから
「ママ」と呼ばれているのを
二太は見てしまいます。
ぼくんち<全>オールのネタバレと今後の展開は?
母親を失った事を
悟った二太は大泣きします。
そこにかのこがやってきて
「泣く時間があるなら笑え」と
殴られてしまいます。
その後、二太はかのこに
母親になってくれるかどうか
聞きます。
それにかのこは
幸せと答えます。
ここから二太、一太、かのこは
本当の家族で親子になりました。
ある日、
突然母親が帰ってきます。
ですが、
その母親は今の家の権利書と一緒に
出ていってしまいました。
本格的に母親に捨てられた事を
理解する3人は
最後に3人で並んで寝ます。
そして翌日、
朝早くからヤクザ来て
家を出ていくように言われます。
家を追い出された3人ですが、
かのこの知り合いの
「いい人」のおかげで
マンションに
住めるようになりました。
ですが、一太は
それに納得ができません。
かのこに本当にその人を
好きなのか問う一太に
かのこは
「暖かくしてご飯も
食べさせてくれる。大好きだ」
と答えます。
かのこのため、弟のために
たくさんお金を稼ごうとする
一太のまえに
こういちくんという
男性があらわれます。
そしてかのこの世話には
なりたくない一太は
彼の仕事を手伝う事になります。
ぼくんち<全>オールの読んでみた感想・評価
「毎日かあさん」や
「できるかな」シリーズで有名な
西原理恵子さんが描いた
絵柄は絵本のようですが
中身はとても過酷な漫画です。
貧乏な街の中で
さらに端の貧乏な家に住む
二太と一太の前に
家出した母親が
住んでいます。
そしてその母親が
見知らぬキレイな女性を
連れて帰ってくるという
普通の漫画ならそこで1話、
もしくは数話使う衝撃的な話を
たった2ページで
すませてしまうのだから
驚きです。
しかも当たり前のように
さらっと絵本のような
優しい絵柄で描かれているので
最初読んだ時
衝撃を受けました。
私は西原理恵子先生の
大ファンで
「できるかな」シリーズ等
色々読んできたので
普段のはちゃめちゃな
作風とのギャップに
さらに驚きました。
この漫画には他にも
ヤクザや麻薬、
めちゃくちゃな事をする父親に
振り回される
二太のガールフレンド等
普通の生活では
あまり見る事がないものや
人がたくさん出てきます。
大人ならともかく、
学生が読んだら
おそらくかなりの衝撃を
受けると思います。
私もその一人でした。
この物語の登場人物は
幸せになりたいと願いつつ
なかなかそうなれない人が
たくさん出てきます。
幸せって一体なんだろうと
考え込んでしまう漫画です。
ぼくんち<全>オールはこんな方におすすめな作品!必見
この漫画を読んだ多くの人が
日本にこんな場所があるのかと
衝撃を受けたそうです。
大人が読んでも
かなりショックな
内容ですが、
だからこそ学生に
一度読んで欲しいです。
幸せとは何かを
この漫画を読んで
考える事は
おそらく一生の思い出に
なると思います。
そして一生忘れられない
漫画になるはずです。
かなり内容は残酷ですが、
西原先生の
絵本のような優しい絵柄で
するする最後まで
一気に読めます。
「ぼくんち」が好きなら
同じく西原理恵子先生の
「できるかな」シリーズが
おすすめです。
このシリーズは
西原理恵子先生が
実際に体験した事を描いている
エッセイ漫画です。
特にクアトロは40歳で初めて
インドへ行く事になった
西原先生が
ヒジュラを体験した話が
描かれています。
西原先生の海外ものの
エッセイ漫画の魅力は
キレイな事ばかり
描いていないところです。
ありのままの海外を
知る事ができるので、
海外旅行をしてみたいという人や
海外へ行ってみたいという人に
是非読んで欲しいです。