タイトル | よいこ |
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原作・漫画 | 石川優吾 |
出版社 | 小学館 |
実際には小学生だけど、
見た目はとってもセクシーな
オトナである風花。
元気いっぱいで優しく、
しかも柔軟な発想力を持つ彼女は、
クラスのいじめから
大人の問題に至るまで、
斬新な発想と行動力を見せていき……。
超ギャップ系小学生風花の魅力と、
色々な問題を笑い飛ばせる
明るい強さが楽しい、
アニメ化もされた
傑作小学生もの漫画です。
よいこのあらすじ紹介
家庭の事情のために母親と
離れ離れになり、親戚の家に
身を寄せることになった、
小学生の風花。
明朗快活な良い子ですが、
彼女は他の子達と違い、
見た目は明らかにセクシーな
オトナという特徴がありました。
しかし内面は小学生で、
かつ女性だけの家で過ごしてきたため
恥じらいが薄いので、
青春真っ盛りな高校生、
ジロー君は興奮しっぱなしですが、
風花はそんなことなど構わず、
ジロー君になついていきます。
一方、学校でも風花は、
自分が寂しい思いをしたが故の
正義感や優しさを出したりすることで
仲間と打ち解け、
次第に明るい生活を送るように
なってもいきますが、
しかし強烈過ぎる彼女のビジュアルは、
方々に影響を及ぼしていくことに
なるのでした。
よいこのネタバレと今後の展開は?
ちょっと小柄なジロー君は
どこにでもいる高校生。
友達からエッチなビデオを借りることに
成功し、全力で「楽しんで」やるぞと
気合いを入れて自宅に戻ります。
しかし玄関を開けてみるとそこには、
全裸でセクシーなオンナの人が
立っていました。
そのあられもない姿に興奮し過ぎて
倒れてしまったジロー君は、
その女の子は彼の親戚で、
風花ちゃんという女の子だということを
知りますが、
何と彼女はまだ小学生。
見た目と歳のギャップにジローは
ビックリしてしまい「楽しむ」ことも
できなくなっていました。
もっとも風花ちゃんの内面はちゃんと
小学生で、事あるごとにジロー君に
なついてくる上、
エッチな話題にも免疫があったりしますが、
母親と離れ離れになって行くところが
なかったりと複雑な状況を抱えているため
「よいこ」でなければならないという
事情もありました。
小学生離れした外見をしている
風花ちゃんは当然のように皆からの
注目を集めますが、
クラスで仲間ハズレにされている
ミキちゃんと進んで
仲良くなろうとしたため、
必然的に同級生たちとは
距離ができてしまいます。
担任の先生はまったく頼りに
ならないと知った風花ちゃんは、
ジロー君に自分の思いを口にするほどの
強い決意でいじめに
立ち向かおうと決めますが、
あられもない風花ちゃんの姿に
思わずジロー君が鼻血を
吹き出したことで、
彼女は大胆な解決策を
思いつくのでした。
よいこの読んでみた感想・評価
容姿と内面のギャップは強烈、
しかしそれだけではなく、
ちゃんと「子供」をしている
風花ちゃんと同級生の良さが、
全面に出た作品ですね。
本作は何と言っても主人公の風花ちゃんが
最大の魅力と言えます。
どう見ても大人の女性(ナイスバディな
ボディコン系)なのにも関わらず、
実年齢も内面も完璧に小学生なので、
何をするにもそのギャップが
全面に出る形になります。
もっとも風花ちゃんはエッチな話にも
ついていけたり、大胆な行為でいじめを
止めさせようとしたりと
色々とパワフルですが、人が困って
いたりするのを見過ごすことができず、
口だけではなく実際に行動してしまう、
まさに「よいこ」なので、読んでいくうちに
外見だけでなく内面にも魅力を
感じることができました。
また、風花ちゃんが超ギャップある
容姿なのにも関わらず、
彼女を取り巻く現実は90年代あたりの
現実そのままですので、
当時の性的な文化や風潮などとの
違いを改めて楽しむこともできます。
もっとも風花ちゃん自身も寂しい
思いをしてきたために、
友達がいじめられたり疎外されたり
していることに関しては敏感で、
しかも色々「オトナ」な彼女には、
小学生同士のいさかいを収めたり
できる説得力があり、
実際にトラブルを抑えたりもできます。
安心感あるドタバタと健康的なお色気を
満喫すると同時に、心がほっこりと
温まるような感じを味わえる、
小学校ものの作品としては
とても希少な作品と言えるでしょう。
よいこはこんな方におすすめな作品!必見
少年や少女のように見えるけれども、
実際には物凄い年上だったりといった
「ギャップ」を何かしら有しているのが、
最近の流行ですが、外面と内面が
「一般的」な枠から外れて
違うキャラはなかなか描くのが難しく、
せっかくのギャップを活かせない
ケースも散見されます。
どうしても意識をしていないと
「大人びている子供」や
「強がっている一般人」になってしまい、
なかなか本当の意味での
「らしさ」が見えてこない難しさがあります。
しかし本作「よいこ」の主人公である
風花ちゃんは、どこからどう見ても
大人(ナイスバディ)なのに
実は小学生という超強力なギャップを誇り、
エッチなネタにも強かったりと
精神的にも大人びた部分がありますが、
その精神的な純粋さや真っ直ぐな部分は
まさしく良い意味で子供的であり、
だからこそ大人たちにはできない視点での
問題の発見や解決を
はかっていくことができるんですね。
とは言え本作の「軸」の一つに
風花ちゃんのセクシーさがあり、
(実際は子供だけど)
「とってもオトナなカノジョ」の魅力を
常に満喫できるのも良いところですが、
もちろん彼女は子供でもあるので、
不自然にエッチな展開にはなりません。
風花ちゃんの様々な魅力を堪能しつつ、
ワイワイ賑やかに過ごす子供たちの姿を
楽しみたい方には
とてもオススメできる作品で、
いじめや家庭の問題等々、
実はかなり重い話が含まれているものの、
そこをカラっと笑い飛ばせるような
強さが魅力でもあります。
全体的なテンポも良く、深刻でないため、
結果としてどんどんと
読んでいけるような勢いを
もたらしているのも
見逃せないところです。