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イカロスの山のネタバレと感想です!どうなる結末は!?

イカロスの山

この記事は約 5 分で読めます。
タイトル イカロスの山
原作・漫画 塀内夏子
出版社 講談社

医師の道を選んだ三上と、ガムシャラに
山を登り続けることを選んだ平岡。

かつて命懸けの信頼をし合った
二人の運命は、八千メートル級の

未踏峰発見の報をきっかけに、
再び交わることになる。

友情が交錯する、
物凄い臨場感のある登山漫画です。

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イカロスの山のあらすじ紹介

夏、調整もかねて山行のアルバイトを
していた平岡は、まだ若く、活きのいい
登山者と出会います。

ヒマラヤどころかまだ冬山の経験も
ないという彼は、登山しかないと

日々思い続け、必死に経験を
積んできたのでした。

道具も環境も万全でないながらも、
とにかく前向きに山に対峙しています。

そんな若者の姿に確かなものを
感じ取った平岡は、彼の弟子入りを
受け入れ、パートナーとして行動を

共にするようにもなりましたが、
彼らがどれだけベストを尽くしても、
山は未熟な者に容赦はしませんでした……

イカロスの山のネタバレと今後の展開は?

大学で名クライマーとして知られた
平岡と三上ですが、大学卒業後
二人は別々の道を歩み始めました。

三上は医者となり妻と子に囲まれた
平凡ながら幸せな生活、一方の

平岡は、バス事故で両親を
亡くしたこともあり単身ヨーロッパに

渡り、世界各地の山を登りキャリアを
積み重ねてきました。

本来もう再び交わることがない
二人の人生でしたが、一つの
ニュースが運命を変えていきます。

それは、八千メートル級の未踏峰が
ヒマラヤにあった、という知らせでした。

冷戦の煽りを受けて政治的な理由から
登山が許されず、また気候的に衛星にも

映らない場所にあったために、
登山家たちは色めき立ちます。

日本でも最高のクライマーだと
目されていた平岡はもちろん、

三上もまた、次第に尽きない山への
思いを募らせていくことになります。

そして、平岡と三上はチームの柱として
日本の登山隊に加わることに

なりましたが、そこでは各国との
熾烈な争いと、困難を極める頂上への
道が彼らを待っていたのでした。

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イカロスの山の読んでみた感想・評価

色々なものが「思い出される」
ような作品でした。

もっとも私には本格的な登山の
経験はありません。

家族と一緒に富士山に登ったり、
イベントで低い山をハイキングしたり、
そんな程度の経験しかないのですが、

読み進めていくと、どんどん
引き込まれると言うよりは、

かつてやっていたことを
思い出してしまうような臨場感に
とらわれてしまうほどのものを感じました。

恐らく、ギリギリまで練り込まれた
ディティールと構成がそう錯覚させるほどの
効果を生んだのでしょう。

長く辛い山道、冬の寒さに紛れて
忍び込んでくる危機や困難、すべてを

クリアしたことで得られる充実感や
唐突な死、本作にはそのすべてが
盛り込まれていました。

登山成功でも終わりではなく、
むしろ下山の方が辛いのだという
真実も描かれていました。

登頂という目標がない分、
そして消耗しているために
危険が多いのですね。

明らかに観光や行楽、レジャーとは
まるで違う長い山行。

もちろん、趣味としての登山は
素晴らしいものですが、本作で
描かれる戦いは、そうしたものとは

また違う、一歩ごとに血と気迫を
しぼり出しながら登っているような
気迫を感じました。

イカロスの山はこんな方におすすめな作品!必見

戦後、生活が次第に豊かになるに
したがって、登山がブームに
なっていきました。

決して華々しい趣味ではありませんが、
多くの人がマイカーを持ち、

インターネットを楽しむようになった今でも
登山は人気で、フィクションにおいても
多くの名作が生まれています。

本作は、大学の時に華々しい経歴を残した
二人の物語です。

アニメにもなったヒット作、
「ヤマノススメ」で描かれているような
明るく楽しい登山ではなく、

場合によっては冬山を突き進み、
岩によじ登り、そしてヒマラヤの

八千メートル級の未踏峰をも視野に
入れていく厳しい格闘のような山登りです。

その途中の訓練やアルバイトでさえ、
助からなかった登山者の死体と

直面するほどの状況にどうして
身を置くのか? 

下界には平穏で平和な生活があり、
帰りを待っている家族もいるのに、
どうして山を目指すのか?

 今まで多くの作品やエッセイで
語り尽くされてきたテーマではありますが、

その息遣いさえ感じられるような
ディテールの細やかさは経験者でもある
塀内氏ならではの細やかさで、

しかも登山家だけではなく下界の人々の
目線も忘れていない視野の広さが

作品に深みをもたらしており、
斬新でさえあります。

対戦相手も定められたタイムもない
登山が、どうしてスポーツの枠に
ずっと入れられ続けているのか。

本作にはその答えの一つが
あるような気がします。

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