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【シグルイのネタバレ】とあらすじは?感想や無料試し読みもあり!

この記事は約 6 分で読めます。
タイトル シグルイ
原作・漫画 南條範夫・山口貴由
出版社 秋田書店

「武士道は死狂いなり」

狂気の世界を懸命に生きる若き侍。

時代小説『駿河城御前試合』を
大幅に改編した超・時代劇!

波乱に満ちた生涯の中、
人智を越えた力で
殺しあうふたりを描く。

第三者の非情かつ無関心な
伝聞を添える悲哀のドラマ。

サイト内で【シグルイ】を検索!

シグルイあらすじ紹介

寛永6年。

駿河大納言・徳川忠長の狂気により、
通例の木剣ではなく真剣を
用いることとなった御前試合。

その第一試合は隻腕の男と、
盲目で片足に怪我を負った男という、
おかしな組み合わせとなった。

隻腕の男は藤木源之助、
盲目の方は伊良子清玄。

このふたりには浅からぬ因縁があった。

剣豪・岩本虎眼による
当代屈指の剣道場『虎眼流』に
優男の伊良子清玄が道場破りに現れる。

虎眼流の後継者とも目される藤木源之助は、
鍛え抜いた剛剣で伊良子を圧倒する。

人体の経絡を突く
『骨子術』によって指を折られ、
戦闘不能に追い込まれる。

師範・牛股権左衛門に敗れた伊良子は
虎眼流に入門。

表向きは虎眼流の強さに心服し、
藤木とも良きライバルとして
認め合っていた。

しかし内面では
激しい野心が渦巻いていた。

虎眼の情人に手を出したことで
両目を斬られ、放逐された伊良子。

もはや剣の道はおろか
生きることさえままならぬと思われた。

しかし執念の伊良子は
見えない目で剣を振るい、
虎眼流への復讐を開始する。

シグルイネタバレ・今後の展開

次々と殺害され首を
晒される虎眼流の門弟たち。

やがて藤木や牛股もこれらの事件が
伊良子による犯行だと察知し
迎撃の用意を整えます。

しかし伊良子の放った刺客たちによって
分断されてしまう。

2人が駆けつけた際にはすでに時遅く、
虎眼を斬殺されていました。

しかも同時期に検校という
強力な後ろ盾を得ていた伊良子。

ただ見つけて報復するわけにはいかない
存在になっています。

正式な仇討ちの場で
向かい合う藤木と伊良子。

実力伯仲の両者ですが、
虎眼流の秘剣を自己流に
アレンジした『無明逆流れ』で勝負あり。

藤木は片腕を斬り落とされ
敗北してしまいます。

虎眼流の名を落とさぬため
狂気の怪物と化した牛股が暴れ回る。

しかし『無明逆流れ』を破ることはできず
頭を斬られ絶命。

徳川忠長の命で自害も許されない藤木は
地獄のような日々の中で
修行に明け暮れます。

侍、であることが全てである藤木に
命に逆らうことはできません。

屈辱の中での修行を続ける内に、
藤木もまた狂気の怪物と
なっていくのです。

藤木は元は農民の子。
生まれ持った怪力のために
武士の子を殺害してしまう。

そこを岩本虎眼によって
『殺害された武士の子と入れ替わる』
という形で救われた過去がありました。

それだけに藤木にとって
虎眼流の名を守ること、
侍らしくあること。

これは呪縛と言っていいほどに
藤木の人生にのしかかり続けるのです。

一方、伊良子もまた勘当された
呉服問屋の息子でした。

しかし実は夜鷹の母を持つ貧民。

貧しく卑しい出自だからこそ
激しい野心を抱いていたことが
明らかにされていきます。

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シグルイ読んでみた感想・評価

とにかく「岩本虎眼先生がステキすぎ!」
に尽きます。

あの柳生宗矩も内心
敗北を認めるほどの実力者。

でも性格は異様なほど小物かつ
少々ボケていらっしゃいます。

上覧試合にて近隣の道場主・舟木一伝斎の
下アゴを木剣で吹き飛ばす。

寸止めルールで負けと
判定されてしまう虎眼先生。

他の格闘系マンガでは真剣勝負で
寸止めとかおかしいと、
ルールに対しての
怒りなどが出る展開かもしれません。

虎眼先生はなんと
「殿の前で恥をかかされた」

と一伝斎を逆恨みしちゃっています!

それで藤木と伊良子に一伝斎の息子たちを
殺害するように命令するという狂いぶり。

柳生宗矩にも恨みを
抱いている虎眼先生ですが、
こちらには何もしません。

普段の剣鬼っぷりとは裏腹に、
権力者には媚びた笑顔さえ見せる虎眼先生。

剣鬼で復讐鬼だけど
権力には従順な虎眼先生、ステキです。

一応理由はあるようです。

どうやら虎眼先生は幕府に認められて
指南役とかのポジションに
就きたかったみたいなんですね。

ただ人間性のアレっぷりを宗矩に
見抜かれて邪魔されてしまいました。

宗矩、有能。

伊良子と藤木の対比も
良い味を出しています。

修行シーンでも無駄に裸体の女性を
使って読者サービスも
しっかり抜かりない伊良子。

さすが天才。

対して藤木はひとり褌一丁で
木剣を振るい続けるだけ。

トイレでも無駄に
キリッとした顔をしています。

こうした傍目には可笑しい、
シュールなギャグとしか
見えない1コマ1コマ。

作品を貫くテーマでもある狂気の世界を、
じわじわと読む者に浸透させていきます。

彼らの狂気の行く末。

それを第三者の非情な記録に委ねたのは、
単なる演出ではないのでしょう。

狂気の世界を楽しみたい方におすすめ

狂気の世界がじわじわと
読者の頭を侵食してきた瞬間。

いきなり転じて郷愁のシーンで
不意打ちの感動や悲哀が襲ってきます。

家族とは何か、仲間とは何か。

日常で孤独感を募らせている方。

『シグルイ』で一風変わった
狂気の切り口から愛情というものを
再確認してみるのも悪くないでしょう。

藤木にとっては実の親ではなく、
命を救い『生き場所』を与えてくれた
虎眼先生こそが家族。

伊良子にとっては出世のために切り捨てた
卑賎の母親こそが家族。

そして意外なことに虎眼先生にも
家族愛はあったのです。

もちろん狂気の世界に身をゆだねて
藤木・伊良子の双方から復讐劇に
感情移入するのもいいでしょう。

一歩距離をおいて狂った登場人物たちを
笑い飛ばしてもいいですし、
いろんな楽しみ方ができます。

なので熟読型の方、
これから熟読派になろうとされる方には
特にオススメです。

まずは狂った世界の住人となって、
狂気の背景にある愛情を
じっくりと味わいましょう。

次に第三者として

「伊良子は無駄に
パンチラしてんじゃねえよ」

「藤木も読者サービスくらいしろよ」

「虎眼先生、お小水を垂れ流しすぎです!」
とキャラたちに愛のツッコミを
入れまくりましょう。

悲惨な運命をたどる彼らだからこそ、
特に藤木と伊良子が仲良く
ライバルしていた頃のシーンは
何度も何度も読み返したくなるのです。

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