タイトル | スターダスト★ウインク |
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原作・漫画 | 春田なな |
出版社 | 集英社 |
生まれた時からずっと一緒の
幼馴染の杏奈と颯、そして日向。
しかしいきなりの颯の告白により、
杏奈の気持ちにも変化が生まれて……。
幼馴染との甘酸っぱい関係という王道に
三角関係っぽい斬新さを加えてみせた
新感覚ドキドキ恋愛ストーリーです。
スターダスト★ウインクのあらすじ紹介
マンションの隣同士で、生まれた時から
ずっと一緒という関係のため、
常に仲が良い杏奈と颯と日向。
中学三年になっても毎日一緒に
登校するほどの親友ぶりですが、
それだけに周囲からは「誤解」され、
日向たちがイケメンということで、
羨望の的にもなってしまいます。
その「誤解」は杏奈の意中の人にも伝わり、
結果杏奈は彼氏ができるチャンスを
潰してしまうことになりました。
しかし、憧れの先輩とデートしても
失敗してしまうような状況の中で、
杏奈は颯から、杏奈のことが好きだと
唐突に告白されてしまうのでした。
スターダスト★ウインクのネタバレと今後の展開は?
中学生の古城杏奈は、登校時に
ちょっとした注目を浴びる存在でした。
と、言うのも、彼女は学校に行く際、
颯と日向という二人のイケメンと
行動を共にしていたからです。
「視線に殺される」、
「ウインクで殺される」的な評価を
ワイワイを下していく女子からすれば
杏奈はまさしく羨望の的でしたが、
生まれた時からマンションの両隣という
杏奈にしてみれば颯たちは、
面白くて頼りになる親友であり、
恋愛対象という感じでもありません。
とは言え二人に近過ぎるため杏奈は、
先輩に告白しに行っても「誤解」され、
むしろ遠慮されてしまう状況。
友達にも「普通の関係じゃない」と
注意されさすがに気にしますが、
その夜物を届けに颯に会おうとすると、
部屋には見知らぬ女の子がいました。
その娘が颯の彼女と気付いた杏奈は、
謎の対抗心を燃やして部屋を出ますが、
一方の颯は杏奈の扱いで彼女と揉め、
結局その娘とは別れてしまうことに。
そんなこととは露知らず、
好きな榎本先輩に対して、
「誤解」であることを告げたため、
晴れて彼氏と彼女の関係になれた
杏奈だったのですが、
デートの際キスをするという時に、
不意に先輩に気持ち悪さを感じ、
助けに来てくれた颯たちの前で、
先輩を蹴倒してしまった自分を
晒してしまうことになったのでした。
スターダスト★ウインクの読んでみた感想・評価
とても王道的な良さを
押さえていつつも、他にない
面白い関係を楽しめました。
まず、幼馴染男女三人という
組み合わせが斬新です。
男子二人と女子一人という
アンバランスな状態にも関わらず、
今までずっと続いていたのですから、
彼らの仲の良さと相性の良さ、
そして信頼関係がうかがえて
ほっこりしてしまいました。
一方で好きだという気持ちを
杏奈に対して隠していた颯たち、
周りからはバレバレだったと思いますが、
そんなことを一切考えもしない
杏奈の天真爛漫さが、
かえって辛さを消してもいました。
読んでいる側としても、
互いに気持ちに気付いてヤキモキするより、
無邪気な部分があった方が、
素直に応援できる部分が増すもので、
話も表情もイキイキ感がありました。
また、「幼馴染」と言ってもこの三人は
生まれた時からずっと一緒という、
半端ではないレベルの絆があるので、
どんな話を展開するにも
他の関係とはまた違うような確かなものを
満喫することができるのも良かったです。
颯も日向もイケメンですが
外見だけが良いわけではなく、
常にどこかで杏奈を気遣い、
何かがあればすぐ駆けつけてくれるような
本当の意味での「王子様」感が、
全開ですので、オラオラ系男子とはまた違う、
思わず頼ってしまうような存在感が
心地良かったですね。
スターダスト★ウインクはこんな方におすすめな作品!必見
昔から仲の良い幼馴染とはいつも一緒、
でも思春期になって二人の関係に変化が。
こうしたストーリーの作品は
男性向けでも女性向けでも定番ですが、
本作はそんな幼馴染男子二人と、
常に仲が良いという、非常に珍しい
シチュエーションで始まっていきます。
そのため展開に予想がつかず、
感じられるハラハラ感は倍増で、
定番に軸足を置きつつも、
今までとは違う恋愛漫画を読みたい方に
非常に向いている作品になっています。
基本的に恋のライバルとなると
対立してしまうものですが、
互いに親友同士という絆があるため、
多くの作品とはまた違った
人間模様が楽しめるんですね。
また、颯も日向も、良い意味で大人で
やや子供っぽい杏奈に対して
気長な感じで付き合っていますし、
一方の杏奈にしても妹タイプと言うか、
ついつい周りが手助けしたくなる
雰囲気のようなものを持っています。
だからこそこの三人は相性抜群で、
読んでいてもハーレムもののような、
ある種の殺伐感が滲んでこないんですね。
普通であればかなりハードになる
恋の争いに関する部分にも
うまく衝突を回避したりして、
ストレスにしていかずに済ませる、
三人の「歴史」の深さを
味わえるのもいいですね。