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ミリオンジョーのあらすじ&ネタバレ!最終回(結末)はどうなる?

ミリオンジョー

この記事は約 5 分で読めます。
タイトル ミリオンジョー
原作・漫画 十口了至 市丸いろは
出版社 講談社

日本最高の漫画「ミリオンジョー」を
担当する編集者、呉井は、

ある日原稿を取りに行こうとして、
真加田が急死したことを知る。

しかし呉井は死を他人に知らせることなく、
自分が真加田に成り代わる形で
作品を描き続けようと決心し……。

漫画の仕組みや作者の匿名性を
巧みにつかっての仕掛けが
漫画好きにはたまらない、

ミステリー仕立ての業界もの作品です。

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ミリオンジョーのあらすじ紹介

人気漫画雑誌の編集者として働く、
呉井聡市。

彼の担当は日本最高の漫画として
名高い「ミリオンジョー」でした。

しかしイマイチやる気が出なかった呉井は、
作者真加田からの「心臓が痛い」との声を
まともに取り合わず、

その後死体となった彼と
出会ってしまいます。

パニックになる呉井ですが、
絶大な「ミリオンジョー」への人気と
期待を見て、

自分とアシスタントの寺師で
真加田に成り代わり、
作品を描き続けることを決意、

死体処理のために後輩を呼び寄せるなど、
全力で隠蔽工作にあたります。

しかし結局は巨匠にはほど遠い
「素人」の集団、
作品の出来も今まで通りとはいかず、

苦戦を余儀なくされるのでした。

ミリオンジョーのネタバレと今後の展開は?

初版五百万部という、
圧倒的過ぎる超ヒットを誇る、
日本漫画界随一の作品、

「ミリオンジョー」。

とてつもなく面白く、しかも
読む人の人生にまで
影響を与えるような深いその作品を、

編集者呉井聡市は担当していました。

しかし、元々漫画家志望だったという
過去を引きずる部分もあり、
イマイチ仕事に乗り切れず、

上司からはどやされる毎日です。

とは言え、原稿にチェックを入れる
余地はなく、ただ仕上がった作品を

受け取って印刷所に持っていけばいい
という比較的イージーな仕事であり、

ミリオンジョーの作者真加田の
アシをしている寺師も
呉井の先輩ということで、

やりやすい部分はありました。

しかしその日、いつまでも原稿を
上げてくれない真加田の部屋に
呉井が足を踏み入れてみると、

真加田は倒れ、亡くなっていました。

「心臓が痛い」という彼からの声を、
仮病だと思ってまともに
取り合わなかった呉井は、

ショックとともに責任を痛感し
号泣しますが、このままでは

巨匠真加田を「死なせた」責任が
回ってくることにも思い至ります。

そこで呉井と寺師は
「ミリオンジョー」を「活かす」ために、
そして自分たちの保身のため、

二人で真加田に成り代わることを
決意します。

うまく行けば大金と名声が、
しかしやることは山積しており、

「素人」の呉井と寺師は、
基本的なところから
四苦八苦を余儀なくされます。

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ミリオンジョーの読んでみた感想・評価

今まで数え切れないほどの
漫画を読んできた私ですが、

ついつい失念していた
「当然のこと」を、
うまく思い出すことができた作品でした。

漫画大国として有名な日本には、
物凄い量の漫画作品が存在し、
また次々と世に出てきていますが、

ほとんどのプロが描く作品は、
「一人」で完成できるものでは
ありません。

担当編集との熱の入った
やり取りはもちろん、

作業的な段階でも優れた
アシスタントたちの活躍なくして
期日までに原稿を仕上げることは難しく、

技巧やミス消しなどの部分で
作者の至らない部分を

アシがカバーするという状況も
少なくありません。

しかし、ビシリと単一のタイトルと
著者名という形で作品が世に出ると、

読み手側はついつい
失念してしまうもので、

激務であり印税収入も期待できない
アシスタントの仕事がいかに
過酷かは言うまでもないことです。

だからこそ、「巨匠」が急に
亡くなったという事故を目前にした
彼らが「造反」し、

自分たちが作者になり
変わろうという物語には
熱を感じることができました。

また、動くたびに事態を悪くするような
間の悪さや、微妙な思惑の
行き違いといった部分は実にリアルで、

呉井たちが追い詰められていくのが
手に取るように理解できてしまいました。

一方で単なる野心ではなく、
素晴らしい作品を作り上げた
巨匠へのリスペクトや、

読者に満足するものを提供する
苦しみなどなど、作家性の部分にまで
踏み込んでいて、

その部分でも熱いものを
感じることができました。

ミリオンジョーはこんな方におすすめな作品!必見

常にたくさんの有望な新人が
デビューし、多くの名作が
生まれてきた漫画の世界。

当然優れた作家たちは脚光を浴び、
その作家性が注目されていきますが、

少なくとも商業的な作品は多くの場合、
「チームプレー」によって
仕上がるものです。

背景を仕上げ、ベタを塗り、
細かいミスを消してくれる
優秀なスタッフがあって始めて

作品は日の目を見るわけですが、
その作家性は、名を出している
「作者」個人のものとされてきました。

では、実際問題、その作品の
「どこまで」が作家のものなのか、
筆名で描かれる作品の作者は、

本当に連載が始まった時と
同じなのか?

本作はそうした「ブラックボックス」
とでも言うべき部分に、大胆に
メスを入れた挑戦的な作品です。

長く漫画を読んでいると、
あるいは実際に描いてみると、
当然のように思い当たりつつも

普段はあまり意識しない点が
中軸となっていますので、
比較的現実味がありつつ、

非現実的な飛躍もあるミステリーを
楽しみたい方にはうってつけの
一作と言えるでしょう。

一方、どんなに手足として作業が
上達しても、絶対に「頭脳」にはなれない
悲哀などを通じて、

漫画家への強いリスペストも感じる
作りになっており、斜に構えただけでは
出ない真摯さが見えるのも好印象ですね。

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