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不思議な少年のネタバレ(結末、最終回)と感想!あらすじや試し読み!

この記事は約 5 分で読めます。
タイトル 不思議な少年
原作・漫画 山下和美
出版社 講談社

あらゆる時代や場所を
行き来する
不思議な少年がいた。

様々な人々との出会いを重ね
少年は人間という存在を
観察し続ける。

そして少年は問い続ける
人間とは何なのか?

永遠の存在として生き続ける
少年の目を通して描かれる
様々な人生の本質を問う作品。

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不思議な少年のあらすじ紹介

終戦後の日本
焼け落ちた東京を離れ
父親の故郷へと引っ越す少年。

父母や弟とともに
列車へと乗り込む万作。

ふと隣にいたはずの弟が
見知らぬ外国の少年に
入れ替わったことに驚く万作。

しかし父も母も
何も気づかないかのように
万作を可笑しがるだけだった。

父親の実家は
得たいの知れぬ威圧感のある
大きな屋敷。

門前で入ることを躊躇う家族を
促すように少年は
平然と門をくぐっていった。

万作は不思議に思いつつも
周りの人と同じく
少年を弟として受け入れていく。

居候だった東京から
大きな屋敷に移れたことを
自慢げに喜ぶ万作。

そんな彼に不思議な少年は
人間の欲望には限りがない。
何万年も同じだね・・・と呟く。

翌日に散歩へと出かけた二人。

歩きながら少年は
万作の読んだ
カインとアベルの話を解説する。

それこそは
人類最初の殺人だと・・・。

少年と川沿いに出かけると
魚が自然と集まってくる。

様々な力を使う少年の様子を
不思議に思いながらも
少年と過ごす万作。

この楽しみが今は
続いて欲しいと願いながら・・・。

不思議な少年のネタバレと今後の展開は?

万作のお爺さんは
父親たちも怖がる
破天荒な人物だった。

無一文から
這い上がるために
様々な悪事も働いてきた。

親友を騙し
恩人から財を奪い
遂に兄にも手をかけた・・・。

そうして彼は
この里から見える
全てを手に入れた。

富に取りつかれた彼は
悪魔になったのだろうか?

そんな問いに
不思議な少年は答える。

それこそが人間らしいと・・・。

夜から嵐になり
3日間降り注ぐ大雨に
心配で眠れない万作。

奥の部屋では父親とその弟が
遺産を巡って
言い争いをしているようだ。

父親は遺産が欲しくて
ここに来たんじゃないと
悲しむ万作。

しかし不思議な少年は
お金は汚いものじゃないし
それ以上に魅力的だと告げる。

そして2人いれば
必ず争うのが人間だ
全てはそこから始まるのだと。

そして少年がみせる
奥の部屋の光景では
父親が弟を刺し殺していた・・・。

嘘だっ!

少年の見せる幻だ
全て消えてなくなれ!

万作が強く願った
その瞬間!

大水の氾濫により
家も人も全てが飲み込まれ
流されていった・・・。

少年は言った
君は全てなくなれと言ったけど
本当は全てが欲しいと願ったよ。

そう人間って不思議だね・・・。

目覚めた時
万作は元に戻った弟を
抱きしめつつ何もない空を見上げた。

これからの人生
僕は何に
試されていくのだろうと・・・。

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不思議な少年の読んでみた感想・評価

永遠の存在である
不思議な少年は
様々な時代や場所へと姿を現します。

そして彼は
多くの人々の人生を覗き見て
人間という存在を問い続けます。

その目的も正体も
全てが謎である
不思議な少年。

永遠の生命と
万能の力を持ちながらも
その表情は何処か寂し気です。

人間という存在を愛しながらも
いつか必ず訪れる変化や別れ。

永遠に変わらない存在だからこそ
一人ぼっちの底知れない孤独感が
彼を包んでいるのかもしれません。

そして観察者でありながらも
時には出会った人々へ
救いや希望を与える少年。

人間という存在の
醜さを嫌というほど知りながらも
それでも人間は魅力的である。

そんな皮肉に満ちた
時代の観察者として
彼は唯一人、永遠の旅を続けるのでしょう。

中世や戦後の日本
近代イギリス
そして古代から現代まで。

あらゆる時と場所に
少年は存在しています。

人間とは何なのか?
なぜ人は憎み合い
なぜ愛し合うのか?

なぜ自分は人間を見つめるのか?

永遠の問いを繰り返しながら
少年は私たちと共に
次の時代へと扉を開きます・・・。

不思議な少年はこんな方におすすめな作品!必見

本作は文豪マーク・トウェインの
『不思議な少年』をモチーフに
描かれたコミック作品です。

原作文学では
とある村の少年たちの前に
サタンと名乗る少年が現れます。

サタンは不思議な力を使って
少年たちに人々の愚かさや醜さを
見せつけていきます。

人間とは真実に気づこうともせず
不幸を選んでいく生き物だと・・・。

人間の愚かさを嘆く原作のサタンですが
そんな人間の魅力に惹かれていくのが
コミックで描かれる不思議な少年。

人間の本質を問う作品として
哲学的な物語や文豪作品を好む人にも
興味深いコミックだと思います。

また、本作は読みやすい
1話毎に読み切りの
作品集となっています

人間の本質を描く作品集としては
巨匠・手塚治虫のコミック
『火の鳥』などもオススメです。

こちらも古代から未来まで
様々な時代における
人々の人生を描いたコミックです。

愛し合うが為に
時に憎しみ合い争う。

そんな人間の悲喜劇を
壮大なスケールで描いた名作!

いずれの作品にも
生きることの意味を問う
人生への深い想いが溢れています。

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