タイトル | 味いちもんめ |
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原作・漫画 | あべ善太 倉田よしみ |
出版社 | 小学館 |
料理人を目指す伊橋の
成長していく姿を描いた漫画です。
最初は不良のような性格をした伊橋ですが、
物語が進むにつれて
協調性を身につけていきます。
他の作品にありがちなバトル的な要素はなく
その代わりとして料理対決が出てきます。
味いちもんめのあらすじ紹介
料理学校を首席で卒業した伊橋は、
東京の一流料亭で
追い回しとして働き始めます。
いつかは自身も盛り付けや味見ができる
と考えていた伊橋ですが、
待っていたのは下ごしらえをする日々。
毎日下ごしらえをさせられる生活に
嫌気がさした伊橋。
熊野に悩みを打ち明けた所、
同い年の追い回しである谷沢と
料理対決をすることになりました。
得意料理で挑んだ伊橋でしたが谷沢に敗北し
自身が未熟であることを認め、
追い回しとして仕事に励むことを誓います。
味いちもんめのネタバレと今後の展開は?
女性が「泥棒」と言って男を
追いかけまわしている場面に遭遇した伊橋。
そのひったくりを抑え込むことに成功します
これがきっかけとなり
香里と付き合い始めます。
良好な関係を築いていましたが、香里が
パリ留学が決まってから疎遠になりました。
熊野の勧めで
伊橋は京都の料亭に修業に行きました。
ここでも追い回しとして働きますが、
京料理に触れたことにより、
知識を深めていく伊橋でした。
1年後に再び藤村に戻った伊橋の実績を
熊野は認め、煮方に昇進させました。
煮方になった伊橋は、お客として藤村に来た
円鶴の弟子の小つると出会い、
思いを寄せるようになります。
友人にはなれましたが
恋愛関係にまでは至らずに終わりました。
伊橋の3年先輩の谷沢は緊張に弱い性格で、
煮方になった途端に
包丁を握れなくなりました。
味が分からなくなるトラブルも発生…
熊野の懸命な激励により回復しました。
その後、谷沢は小学校に勤める栄養士と
知り合い結婚しています。
味いちもんめの読んでみた感想・評価
伊橋の性格が個性的過ぎたせいか、
最初は料理人には
向いていないように見えました。
ところが、藤村で働き始めると
伊橋の荒々しい性格は、周囲の人達の影響で
大人しくなっていきました。
そして修業を重ねるごとに
成長をしていく姿は、
素晴らしい若者だなと感心しました。
これは勘ですが、作者はどんな人間でも
成長することができると、私達読者に
暗に教えていたのかもしれないです。
女性との付き合う場面は時折出てきますが、
不思議と長続きしないので
少し気になりました。
1人は海外へ留学することになり、
新しく出会った女性とは友人止まりと、
女性運はないような気がしました。
ただ、友人から恋人になったケースは
数多くあるため、
今後に期待かなと思いました。
熊野が親父ギャグを言う場面が
作品内に何度か出てきました。
どれも笑っていいのか
よく分からないタイプの物で、
伊橋達も困惑していました。
この時の伊橋達の顔は、どう対応すべきか
悩んでいるような顔だったので
面白かったです。
味いちもんめはこんな方におすすめな作品!必見
漫画が連載していたのは、
青年という言葉が似合いそうな雑誌です。
ですが、刺激的な場面はないので
子供にも読める作品といえます。
料理がメインの漫画なので
難しい漢字も多数出てきて、
漢字の勉強にも効果的です。
料理の作り方や食材の保存方法の話など、
実際に使えそうなことも沢山出てきます。
そのため、料理を作るのが趣味な人、
また主婦の方達にも読んで欲しい作品です。
料理の基礎からの作成方法、
野菜の切り方なども出ているので、
読むと料理の知識が身につくかも…。
伊橋の行動自体が笑いのネタと言えるのが
この漫画の特徴です。
なので、面白くておかしい話を読んでみたい
大声を出して爆笑したいと考える人にも
うってつけです。
料理学校を首席で卒業したと伊橋が言う場面
藤村内での彼の扱われ方などは
笑っても不思議ではありません。
また、笑いだけでなく
感動を出来る部分も作品内にはあります。
伊橋と一緒に働いていた人達の
その後の話を見れば、
幸せになってほしいと思うはずです。