タイトル | 怪物事変 |
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原作・漫画 | 藍本松 |
出版社 | 集英社 |
田舎のとある小さな村で
家畜を食い荒らされる
凄惨な事件が起きた。
事件が起きるのは
決まって新月の日。
不気味に思った村人は
事件を解決するべく
ある探偵を呼ぶ。
探偵の名は隠神鼓八千
(いぬがみこはち)。
彼はその村で
”泥田坊”と呼ばれる
不思議な少年に出会うーー
怪物事変のあらすじ紹介
その少年は
いつも畑を耕している。
少年の手足と体は
土や肥料まみれで
着る服も汚れていた。
そんな彼のあだ名は
”泥田坊(どろたぼう)”。
泥田坊はある日
東京からやって来た男
隠神鼓八千と出会う。
自ら”探偵”と名乗る彼は
ある事件を解決する為
はるばる来たと言う。
実は泥田坊の暮らす村では
家畜を食い荒らされる
事件が起きていた。
これを知っているのは
村の大人と泥田坊だけ。
本来泥田坊は子供なので
他の子供たちと同様
知らないはずだが…
死体の始末を任される為
泥田坊は知っていた。
どこか不思議な泥田坊に
隠神は興味を持つ。
怪物事変のネタバレと今後の展開は?
不気味な事件を解決する為
村を訪れた隠神鼓八千は
その日から”鹿の子荘”という
宿で寝泊まりすることに。
女将は隠神の給仕係に
息子・弥太郎を呼びます。
弥太郎は泥田坊と同い年で
東京に憧れる少年でした。
隠神は泥田坊のことを尋ねます。
”ここにはもう一人
子供がいるんだって?”
”ああ。泥田坊のことですね”
弥太郎は意地悪っぽく
泥田坊について語ります。
”あいつ生まれつきなのか
体がとてもクサくて…”
隠神はこの時
泥田坊に興味を抱きます。
そこで女将に
給仕係を弥太郎ではなく
泥田坊にと頼みました。
それを陰で知った弥太郎は
泥田坊に嫉妬します…。
一方泥田坊は
給仕係に困惑していました。
女将にやったことないと言っても
自分で考えてどうにかしろと
きつく突き放されます。
急遽泥田坊は外で体を洗い
食事を隠神の部屋へ運びます。
そこで隠神は初めて
泥田坊と言葉を交わしました。
泥田坊は笑うことなく
ただ行儀良く接します。
彼は体がクサいからと
宿の人に蔑まれており
いつも”孤独”でした。
しかし隠神はそんな彼に
男が匂いを気にするなと
優しく接します。
泥田坊は隠神と話すことで
閉ざしていた心を少しずつ
開いていき…。
怪物事変の読んでみた感想・評価
タイトルの”怪物”は
どういうことだろうと
疑問に思っていましたが
物語の中盤で
やっと分かりました。
隠神鼓八千も泥田坊も実は
怪物だったんですね。
(泥田坊にいたっては
人間とのハーフだけど…)
まさか隠神までもが
妖怪とは驚きです。
しかも狸の尻尾付き!
たくましいお尻に狸の尻尾は
少し面白かったな~。
隠神と泥田坊が
仲を深めていく様子は
見ていてほっこりしました。
給仕係である泥田坊が
隠神の背中を洗うシーンは
まるで親子のようでしたよ。
笑ってはいなかったけど
心の中では楽しんでいたはず。
そんな中泥田坊は
嫉妬した弥太郎から
酷いことを言われます。
弥太郎は本当に…
見た目は可愛らしいのに
中身は腐っていますね。
そんなんだから給仕係を
変えられるんだよっ!と
ツッコミたくなりました。
結局家畜を食い荒らした犯人は
怪物だったわけですが…。
怪物とのバトルシーンは
迫力がありました。
泥田坊はこれから
隠神についていきそう。
というかついていってほしい!
隠神と泥田坊のコンビは
最強だと思います。
怪物事変はこんな方におすすめな作品!必見
藍本松さんの「怪物事変」は
妖怪が好きな方におすすめです。
本作は”妖怪の探偵”
隠神鼓八千の活躍を描く
SF・ファンタジー。
ちなみにタイトルの”怪物”は
”けもの”と読みます。
本作の見どころは
隠神と出会う妖怪との
人情を交えた素敵な物語。
作中には敵の妖怪との
バトルも描かれていますが
人情溢れる物語も魅力です。
本作で一番最初に出会う
妖怪は少年・泥田坊。
隠神と泥田坊が出会うのは
とある田舎の小さな村です。
身寄りのない泥田坊は
従兄弟の宿に暮らしており
毎日畑仕事をしていました。
本来なら他の子供たちと同様
学校へ行くはずですが
彼は行っていません。
一方この村では
家畜が食い荒らされる
事件が起こっていました。
村人は事件を解決する為
隠神を東京から呼びます。
そこで隠神は泥田坊に出会い
接触していくのです。
他の子供たちや大人と違い
優しく接してくれる隠神に
泥田坊はずっと閉ざしていた
心を開いていきます。
二人が仲を深めていく様子は
心が温まるので必見ですよ。
妖怪×人情を楽しむなら
本作がおすすめです!