タイトル | 氷の魔物の物語 |
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原作・漫画 | 杉浦志保 |
出版社 | 冬水社 |
氷の魔物はずっと探していました。
ーこの世でいちばん純粋な涙の宝石ー
その宝石は人間が自らの死の恐怖を
抱いたときに、流す涙の宝石・・・
人間は死ぬことが一番の恐怖であると
魔物は知っていました。
死への恐怖が一番純粋な感情だと
思ったからです。
氷の魔物の物語のあらすじ紹介
西の外れにある洞窟に魔物のブラッドは
長い間閉じ込められていました。
身体には氷の魔法をかけられて、
手足を自由に動かすこともできずに
封印されていたのです。
その氷は決して溶けることは
ありませんでした
西の外れの洞窟に、
人間が迷い込んで来ると
ブラッドはその人間を食べていました。
次はもっと!
人間に恐怖を与えよう・・・
怖がらせて涙の宝石を
手に入れたいからです。
そして涙の宝石はどんな願い事も
一つ叶えてくれるのでした。
氷の魔物の物語のネタバレと今後の展開は?
西の洞窟に、また新たな人間が
迷い込んで来ました。
今度はどんな恐怖を与えてやろうと
考えながら、ブラッドは自分の髪の毛を
人間の身体に巻きつけて
あっという間に身動きを
とれなくしてしまいました。
ここで人間は恐怖し涙を流すはず・・・
ん?
わー!本当にいたんだね!
恐怖の声を上げるどころか、
魔物に出会えた喜びを
感じているようでした。
その青年は魔物のブラッドに、
イシュカという名前なので、
そう読んで欲しいと言いました。
ブラッドはイシュカの能天気さに
呆れてしまいます。
そして髪の毛で捕らえていたのに、
その髪の毛を解いてしまいます。
イシュカはブラッドがお腹を空かせて
いると思い木の実をを取りに、
洞窟の外に走り出しました。
ブラッドは、イシュカが逃げたと
思いました。
木の実を取ってまた戻って来るなんて
あり得ないこと、人間を逃してしまった
自分を悔やみます。
しかし!なんてことでしょう。
イシュカはてに木の実を持って、
戻って来たのでした!
自分の事しか考えて来なかった
ブラッドは心を打たれるのでした。
氷の魔物の物語の読んでみた感想・評価
ブラッドは美しい魔物だと思いました。
氷に捕らえられている姿は神々しくさえ
感じてしまいます。
こんなに美しい魔物が人を食べるのかな
そんな風に思えてしまいました。
でもイシュカを髪の毛で捕らえたときに
足の下に骸骨が有りました。
やっぱりブラッドは魔物で、
人間を襲っていたんだなと納得して
しまいました。
氷に閉ざされた身体を見て、
冷えていないか心配しているイシュカは
可愛いなと思いました。
鈍感力ですね!
鈍感さは自らを助けるのですね。
メガネを取ったイシュカの顔が
美しいことがステキでした。
ブラッドがイシュカの顔を
もう少し見ていたいと思ったことも
分かる気がしました。
メガネを取ると、実はステキな
パターンって現実世界でも多いと
思います。
イシュカの明るさや優しさは、
自分が生きることを
あらかじめ諦めていたこと
だから何にも影響を受けずに、
素直な気持ちでブラッドに接する事が
出来たと思いました。
自分が死んだら食べていいと、
本気で思ったから言えたんですよね。
氷の魔物の物語はこんな方におすすめな作品!必見
ブラッドもイシュカも綺麗ですよね。
そんな美しい二人のやり取りが
とても気になる漫画ですよ!
涙の宝石とか願いを叶えるとか、
そういったストーリー性のある漫画は
楽しめると思います。
そして二人の間柄に、
なんだかほっこりしてしまう
自分がいました。
イシュカが自身を食べて良いと
言った時に、ブラッドはイシュカに
キスをしました。
さりげないキスの仕方に、
思わずドキドキしてしまいました。
ブラッドは涙の宝石は、
人間の純粋な涙だと思っていたけれど
実は純粋なものを持っていたのが、
ブラッド自身だったことに
気付いたと思いました。
そしてそれが何だか気恥ずかしいのか、
イシュカの命を救ったことを
隠しているのをいじらしく感じました。
ブラッドもイシュカも
お互いに出会えて良かったですよね!
氷を溶かすような気持ちを与えたのは
イシュカだと思うし
心臓の病気から救ったのはブラッドだし
二人は大切なものに出会えたと
思いました。
興味を持って読める漫画ですよ!