タイトル | 私は利休 |
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原作・漫画 | 早川光・連打一人・木村宗慎 |
出版社 | 集英社 |
地味で暗い「黒ピー」こと「田中芳郎」は
千利休の生まれかわりだった!?
「千利休」は安土桃山時代に信長・秀吉という
二人の天下人に茶頭として仕えた茶道の名人。
ある日小さな出版社に勤める女子「なつめ」と
同僚の「黒ピー」。
ひょんなことから、今を時めく茶人「山上宗刻」の
お茶の稽古に行くことになる。
茶人との出会いで、
黒ピーはその才能を開花させていき・・・!?
私は利休あらすじ紹介
「千利休」は安土桃山時代の茶人で、
信長・秀吉という二人の天下人に茶頭として仕えた。
しかし秀吉の怒りを買い、
切腹を命じられ、
享年70歳で人生の幕を閉じる。
しかし千利休の死と生涯には
いくつもの謎が残されている・・・。
時は現代、小さな出版社に勤める「雪吹なつめ」は、
同僚の地味で暗い「黒ピー」こと
「田中芳郎」のことを
不器用なやつだと思っていた。
ある日なつめは
黒ピーの仕事を手伝って残業し、
その帰り道に今をときめく
イケメン茶人「山上宗刻」と出会う。
その出会いを機会に、なつめと黒ピーは
宗刻の茶道の稽古を体験することに。
その稽古中に現れた茶道具のコレクターから
「ここにある茶道具の中から
一番価値のあるものを当ててみろ」
と言われた黒ピー。
黒ピーは小さな蓋置を選び、
一番安物だと笑われる。
しかし実はその蓋置だけが本物だったのだ。
そのやり取りを見ていた宗刻は、
黒ピーに何かを感じる。
なつめと黒ピーを弟子にして
稽古をつけたいと申し出る。
最初は戸惑う黒ピーだったが、
なつめにも後押しされ、
稽古を続けることを決意。
どうやら黒ピーには
本物の茶道具を見抜く力があるようで・・・?
私は利休ネタバレ・今後の展開
宗刻の稽古を受けることになったなつめと黒ピーは、
稽古に為に茶道具を見て回ることに。
その中でなつめが有名で
高価な「赤楽茶碗」を割ってしまう。
それを見た骨董品屋の社長に
買い取るように迫られる。
その様子を見ていた黒ピーは
「まだこの茶碗は生きている」
と言う。
茶碗を生き返らせることを約束し、
「金継ぎ」の職人を紹介してもらう。
何とか金継ぎで
茶碗を生き返らそうと奮闘する黒ピー。
その間に
「刀を持った侍の前で、
茶碗を割り土下座をする青年」
の光景を見る。
現実のようなリアルな光景に
戸惑う黒ピーだった。
しかし疲れているのかと気にしないことにする。
2回目の宗刻の稽古は、
それぞれがお茶を立てること。
そこで宗刻は別人のように
茶を立てる黒ピーを目撃するのだった。
その様子から、宗刻は黒ピーが
「千利休」の生まれかわりではないかと疑い始める。
ある日、宗刻の前に「織田三郎」と言う
やり手の資産家が現れる。
織田は「ネットバブルの風雲児、平成の魔王」
と呼ばれ株の売買や強引な企業買収で
数千億の資産を持つ若い男だった。
その織田が今は茶道具を買い集めているという。
宗刻の前に現れた織田は
「あんたの眼を確かめにきた」
と言う。
ある茶道具を
本物かどうか鑑定して欲しいと言い出す。
得体の知れない織田を前に
宗刻は鑑定を断るが、織田は
「俺と一緒に茶の湯を面白くしないか?」
と更なる提案をするのだった。
織田の真意が読めず、
宗刻は織田を自分の茶室に招待する。
「茶の湯を通してなら
あなたの心根が見えるだろう」
と言う宗刻に、織田も面白いと話に乗る。
そんな中、宗刻は黒ピーを茶の湯の本場、
京都に連れて行く。
京都で千利休が作った茶室を訪れた宗刻と黒ピー。
そこで黒ピーは千利休が乗り移ったかのように、
千利休として宗刻に話し始めるのだった。
千利休の生まれかわりとして目覚めた黒ピーは
今後どう成長していくのか。
織田の狙いは何なのか!?
まだまだ次の展開が気になります!
私は利休読んでみた感想・評価
最初読み始めは、
若い男女がお茶の稽古を通して
成長していく系の話なのかな?
思っていたら、読み進める内に、
どんどん話が展開してきて
面白くなっていきました。
特に1巻最後はいきなり
黒ピーが全くの別人になっていて、
衝撃を受けました。
2巻3巻と進むうちにどんどん黒ピーは、
才能を開花させていきます。
さらには千利休の記憶も
時々思い出すようになってきて覚醒していきます。
今後1巻冒頭で語られていた、
千利休の死や生涯の謎について。
これからどんどん触れられていくのかなと思うと、
とても楽しみです。
また戦国時代の茶人である、
「古田織部」の生まれかわりである
デザイナーが登場します。
高山ジュスト右近という牧師など、
千利休と同じ時代を生きた人々の
生まれかわりも登場します。
これから物語がどう進んでいくのかが
とても気になります。
織田三郎は最初登場時は
怪しい感じの印象でしたが、
話が進む内に
意外とちゃんと考えているのです。
ただの成金ではないことが感じられます。
面白いことが好きで、
好奇心いっぱいで私は割と
好感が持てる役だと思っているのです。
でも裏切ったりしないといいんだけど・・・。
宗刻と織田、そして黒ピー。
どんな新しい茶の湯が作られていくのかも
今後の見所だと思います。
また宗刻は織田三郎と
絡み始めたことから、
茶の湯の家元などから
いろいろと圧力をかけられます。
山上流も解散などと言う話が出始めます。
このピンチをどう乗り切っていくのか、
かなり怖めの家元たちとどのように
戦っていくのかも気になります。
この作品は読み進めるにしたがって
どんどん面白くなっていきます。
是非途中でやめずに、
読み進めてもらいたい作品です。
お茶の文化に興味がある方におすすめ
日本独自のお茶の文化。
一度習ってみたいと思っている方も
いるのではないでしょうか?
しかし実際にお茶の教室に習いに行くには
何となく敷居が高いですし、
お茶道具や着物などお金もかかりそうです。
中々一歩を踏み出せないという方も多いはず。
そんな方には是非オススメしたい漫画です!
この作品を読めばお茶の作法や考え方などを知ることが出来、
お茶の楽しみ方なども分かってきます。
この作品を読んでお茶に興味が出たら、
実際にお茶を習いに
いってみるのもいいと思います。
私もこの作品を読んで、
お茶という世界の奥深さを知りました。
またそのおもてなし精神などに
とても興味を持ちました。
一方で実際にお茶を習ったことがある方なら、
お茶の世界のあるあるなども分かると思うので、
さらに楽しめる作品だと思います。
さらに黒ピーのすごさもお茶の
世界に精通している人の方が
よく分かると思います。
是非一度読んでみてもらいたい作品です。
物語は進むにつれて、
「千利休の生まれかわり説」が
どんどん加速していきます。
お茶の世界の紹介だけではなく、
SF的な要素も含まれています。
お茶の世界に興味がなくても
楽しめる作品だと思います。
生まれかわり達が集まり、
今後どのような活躍をしていくのか。
謎が解かれていくのか気になります。