タイトル | 積極―愛のうた― |
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原作・漫画 | 谷川史子 |
出版社 | 集英社 |
主人公の村主美幹は彼氏と同棲中です。
そしてゼミの鳥野教授に対し
尊敬をこめた愛情を抱いています。
その鳥野教授と仲良くなりたい
美幹ですが、教授は
「亡くなった妻が一番だから」と
常に一定の距離を置こうとします。
積極―愛のうた―のあらすじ紹介
主人公の大学4年生村主美幹には
二年前に合コンで知り合った彼氏がいます。
そして今はその彼氏と一緒に
住んでいます。
日々は穏やかにすぎていますが、
実は美幹は大学を卒業したら
地元に帰って就職する事を決めています。
それを2人は話し合いをせず
避けたままにしています。
そんな美幹は大学の国文学科で
鳥野教授の助手をしています。
亡くなった奥さんの事を思い、
生徒でも女性とは極力目を合わさない
ようにする鳥野教授の事が
美幹はとても気になっています。
積極―愛のうた―のネタバレと今後の展開は?
主人公の鳥野美幹は現在大学4年生で
国文学科、鳥野教授がいるゼミに
在籍し教授の助手を進んでしています。
地元の中学校に勤める事も決まり、
教授が定年を迎える事も重なって
今の楽しい生活は終わりを
告げようとしていました。
「亡くなった妻が悲しむから」と
生徒でも女性と目を合わせない
そんな奥ゆかしい教授の事が
美幹は気になって
仕方がありません。
そしてそんな教授は
「とりのうた」という授業用で使う
お手製のテキストを作っています。
教授が好きな詩や短歌でつくられた
テキストですが、教授は誰にも
見せようとはしません。
ある日その「とりのうた」が
置きっぱなしになっていたのを
美幹は見つけてしまいます。
見たいという気持ちをグッとこらえて
我慢した美幹はその後
教授を呑みに誘います。
ですが、やはり断られてしまいます。
カッとなった美幹はつい
「とりのうたを見てしまった。
でも教授が悪いから」と
支離滅裂な事を言います。
ですが、教授はそんな美幹の事を
「君はそんな事をする人ではない」
と言います。
それが嬉しかった美幹ですが、
ある日同棲している荒川君から
別れを告げられてしまいます。
積極―愛のうた―の読んでみた感想・評価
谷川史子先生の作品が学生の頃から
好きな私ですが、その中でもこの
「積極」は短編ですが
一番と言っても過言ではない
くらい好きです。
美幹には荒川君という彼氏がいて
一緒に住んでいます。
実は美幹は荒川君の事は
好きなのは好きで
受け入れてはいますが、
奥さんの事を一途に思い、
魅力的な鳥野教授の事が
気になって仕方ありません。
そこを荒川君は
「どこか別の方向を向いている」
と見抜き、別れを告げます。
その後、美幹は鳥野教授のところへ行き
大泣きしてしまい、
なんと教授から呑みに誘われます。
そこで教授から色々諭される
美幹のシーンが私はとても好きです。
大人で経験が豊富な男性だからこそ
できる重みのある言葉を使う教授は
美幹だけではなく
読者全員の心を掴んだはずです。
私はまだ彼氏がいませんが、
それでもこれからいい人を
見つけたいと思わせる言葉でした。
その後、酔っ払った美幹はつい
自分の教授への思いを全て
話してしまいます。
その言葉も温かみがあり、
愛情っていいなと感じました。
積極―愛のうた―はこんな方におすすめな作品!必見
恋愛漫画が読みたいけど、
少し変わったものがいいという人に
おすすめです。
激しい恋愛ものではないので
女性はもちろん、男性でも
読めると思います。
国文学科が舞台だけあって教授の使う
言葉はどれもとても丁寧で美しいです。
そこに谷川先生のこだわりも感じます。
教授は呑みに行った後美幹に
青りんごを手渡します。
その意味は最後に分かりますが、
その時に出てくる短歌が
それは美しいのです。
短歌が好きな人にも
読んで欲しいです。
「積極」が好きなら同じコミックスに
収録されている「風の道」が
おすすめです。
この漫画は倦怠期を迎えそうに
なっているカップルの話です。
自分の事を分かってくれない
彼氏に対してヤケになり
地元へ帰る主人公みのがお祭りの
階段で転び、昔彼氏である河合くんと
初めてデートした日に
タイムスリップしてしまう話です。
そこでみのは昔の河合くんに
思いの丈をぶちまけます。
元の時代に戻れたみのは
河合くんと仲直りします。
積極と同じく少し変わった恋愛もので、
最後ホッと安心できるストーリーです。