タイトル | 胃食・道源 |
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原作・漫画 | 土山しげる |
出版社 | 実業之日本社 |
ぐうたらな道源は、
ろくに修行もせず
女性への煩悩を
持ち続けている生臭だが、
料理となれば
腕前は冴え渡り、
一風変わった精進料理を
次々に作り出す。
おいしいものは食べたいけど
健康も気になるという、
多くの人が抱えるジレンマを
スパっと解決してくれる、
新感覚精進料理漫画です。
胃食・道源のあらすじ紹介
ふっと宿場に
流れてきた道源。
仏の道に近しい人間にも
関わらず、
色っぽいことが
大好きな生臭で、
修行もろくに
やろうとはしない
ぐうたらですが、
彼には父親譲りの
「料理」という特技がありました。
元々、料理で知られた
宿場ということもあり、
普段は怠けてはいるものの、
料理では人一倍という道源の腕が
冴えに冴え渡ります。
また、道源の観察力は高く、
体調不良で
モヤモヤしていた人たちも、
彼にかかればすぐさま
トラブルの根が
見えてくるのでした。
胃食・道源のネタバレと今後の展開は?
とある歴史ある宿場。
寺院の色彩が強いことから
修行の場でもありますが、
時には人を招き入れ
逗留させるという、
宿屋のような色彩を持った
施設でもあります。
そんな伝統的な施設の中で、
毎日ぐうたらしているのが、
道源。
住職と料理長を
担当していた父親が
仲が良かったという
間柄だったこともあり、
いたってマイペースかつ
生臭な日常を
過ごしていました。
そんなある日、
ヤクザの組長が
宿場にやって来ました。
もっともやって来たというよりは
不摂生から無理やり
連れて来られたという形で、
まともに修行をする気も、
精進料理を有り難がる気も
なさそうでしたが、
道源は組長の
顔色や手などを見るなり、
肝臓を悪くしていると
一発で見抜きます。
心当たりが多かった
組長としては、
反論はできるような
状態ではありません。
さらに道源はこのままでは
長くないと現実を突きつけて
組長にハッパをかけると、
本気になって
必死で運動をし始めた
組長を、
思いもよらぬ料理で
彼をもてなすのでした。
胃食・道源の読んでみた感想・評価
お堅い薬膳系の料理が
出てくるのかと思いきや
そうではなく、
非常にイイ感じの
バランスが嬉しかったですね。
精進料理と言うと、
どうしてもボソボソして
面白くない料理を
イメージしてしまいがちですが、
実際のところは
がんもどきなどのように、
ジューシーで
パワフルな
お料理もあったりします。
さらに道源の「精進料理」感覚は、
私たちが考えるよりも
良い意味でずっと幅広く、
お魚が出てきたりと、
意外なパワー感が
あったりするのも実に嬉しいですね。
また、食事を楽しむには
健康はもちろんなのですが、
やっぱり空腹でないとね、
ということで、
単に食事を楽しむというだけでなく、
運動メニューが
用意されている舞台なのも、
後々のリアクションの
リアリティを
引き出している感じです。
体調が悪くて
疲れ気味だったりすると、
いかにも味が濃くて、
的なお料理よりも、
これぐらいの味付けの方が
ずっと楽しめる感じがあり、
そのあたりでも
ベストなチョイスという
感じがしましたね。
胃食・道源はこんな方におすすめな作品!必見
テレビ番組に雑誌記事、
漫画にエッセイと、
グルメに関する記事や
創作は極めて多いですね。
最近ではちょっと頑張れば
食べられる料理が
多かったりもします。
しかし、いざ記事を読んで
その気になって、
頑張って働いても、
「食べて良いのか?」という
疑問を払拭することが
難しい現実があります。
カロリーが高かったり
栄養バランスが偏っていたりで、
「健康」とは程遠い
メニューがあるのも確かだからです。
その点本作は、
おいしくて体にも良い
「精進料理」を出してくれますので、
読んでいても
安心感があります。
まったく同じメニューは難しくても、
似たようなものを
再現することもできるはずですし、
健康に気をつけつつも
グルメを楽しみたい方に
最適な一作と言えます。
栄養価だけでなくて、
消化の良さなど、
毎日食べても大丈夫な点に
力が注がれているのも、
グルメ漫画好きに
オススメできるところです。
やはりおいしいものを
おいしく味わえるのは
健康があってからですから、
美食を愛するには
体をいたわる必要があるわけですね。