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言解きの魔法使いのネタバレや結末が気になる!あらすじや無料試し読み!

言解きの魔法使い

この記事は約 5 分で読めます。
タイトル 言解きの魔法使い
原作・漫画 結月さくら
出版社 小学館

失踪した親友と再会したのは、
私設図書館の中。

しかしその図書館は、この世とは、
別の「力」が展開されている
不思議な場所でもあり、

人を好意から縛り付ける
魔法使いさえもいた。

図書館という知の殿堂を舞台に
幻想的な怪異が繰り広げられる、

昭和を舞台にした伝奇物語です。

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言解きの魔法使いのあらすじ紹介

昭和初期、タイプは違うものの
親友と呼べるだけの絆で
結ばれていたナツメと矢萩。

しかし、貿易会社の社長になった
ナツメは突如姿を消し、
矢萩は彼を探すため手を尽くします。

そんなある日、ナツメの家の
私設図書館に入り込んだ矢萩は、
意外にも元気そうなナツメと対面します。

しかしナツメは、極めて奇妙な
その図書館に入ったことで、
魔法使いの女性に腕を解体され、

「魔法使い」として、
腕のかけらである「文字」を

ひたすら回収する日々を
送り続けていたのでした。

言解きの魔法使いのネタバレと今後の展開は?

昭和前期、あらゆる動乱で
社会が揺れに揺れたあの時代、
青年矢萩と藤堂 ナツメは、

確固とした絆で結ばれていました。

しかし矢萩にとって先輩にあたる
ナツメは突如姿を消してしまい、
矢萩は「先輩探し」に注力します。

学校を卒業し、貿易会社の
若社長になったナツメとは、
遠い人になったと矢萩は思う一方、

親友としての意識もあり、
決して労力を惜しまなかったのです。

そんなある日、昔の記憶から、
ふらりと藤堂家私設図書館に
入り込んだ矢萩は、

意外にもあっさりナツメと再会します。

数年ぶりの再会にも関わらず、
至って元気に昔のように
旧交を温めてくるナツメ。

しかし彼の言いつけ通り
部屋で待っていると、
矢萩のところに巨大な蛸が出現します。

訳も分からず追い詰められる矢萩ですが、
その時ナツメが現れ、大蛸を斬った上に、
不思議な力で燃やしてしまいます。

無事「文字」を回収したナツメいわく、
この図書館は特別な場所で、
四年前うっかりそこに入り、

館内にいた美しい女性と親しくなり、
何度も会っているうちに
その女性に気に入られたために、

腕を魔法で「文字」に変えられ、
解体され、閉じ込められる形に
なってしまったとのことでした。

しかし矢萩には納得することはできず、
別れようとするナツメに頭突きをして、
強引に館に泊まることにしたのでした。

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言解きの魔法使いの読んでみた感想・評価

まさに色々な面白さがたっぷりで
考えさせられる一作でもありました。

とても本が好きで、司書に憧れたり、
本屋さんに勤めてみたいと思う、
多くの人たちにとっては、

「秘密の図書館」という単語は
それだけで心が躍るものがあります。

しかし、現実に図書館勤めは難しく、
秘密の図書館なるものの存在は、
なおさら非現実的に思えてしまいます。

そんな夢と憧れと現実に苛まれる
多くの読者にとって、
迷宮化したような図書館という舞台は、

ある意味どんな宝物殿よりも熱く、
行ってみたい気にさせられる設定です。

しかし、魔女の危険な思惑がたっぷりと
満載された本作の図書館は、決して
一筋縄でいくような場所ではなく、

だからこそ、厳しい状態でも
仲間を思いやれるナツメと矢萩の
タフな親友関係が輝いています。

しかし、強烈な危険があっても、
常にそこに居ようと思えるほど、

「知られざる知識」は人を
惹きつけて離さないものだなと、
本作を読んで再確認しました。

情報に溢れた現代にいる私でも、
あれほどの図書館があるなら、
たとえ魔女との因縁がなくても、

そこに住んでみたいと
思ってしまったのですから……。

言解きの魔法使いはこんな方におすすめな作品!必見

魔法というものの多くは口伝えではなく、
魔道書によって伝承されていくと
考えられてきました。

それは、むしろ具体化させた書物の方に、
特別性や神秘的な何かが宿るという、
当時の価値観に根ざした部分があります。

そのため、他の物品よりも「本」を
大事にする風潮が長らく残っていました。

特に昭和の時代、他にデータを保管して
再生する手段がない時代なら、
その傾向は尚更強いもので、

本作の、怪異妖魔がはびこる、
恐るべき図書館という設定は、
時代に即しておりリアリティがあります。

また、戦前戦中の言論統制や、
戦後GHQによる検閲等々、様々な本が
闇に消されていった頃という点でも、

秘蔵された図書館という設定が、
説得力を持ちますね。

ひょうひょうとしながらも
友達を思う優しさがあるナツメと、

熱血漢で仲間を大事にする矢萩の、
コンビも相性とリズムが良く、
まるで悪意の塊のような、

魔女の呪いと迷宮のような図書館でも、
何とかやっていけるよう
頼もしさが見えました。

また、誰にでも知識や経験を与える
「本」という存在自体の凄さや
恐ろしさなどが強調され、

いわくのない書物であっても
多分に魔道書的な側面が
あるのではないかと

思わせるような舞台設定も
独創的で素敵です。

殺伐成分たっぷりの物語ですが、
本作を読むことで関係のない本の
価値や意味も再認識できる感じです。

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