タイトル | 銀の匙 |
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原作・漫画 | 荒川弘 |
出版社 | 小学館 |
大ヒット漫画である鋼の錬金術師や
百姓貴族を描いている
荒川弘先生の「銀の匙」。
進学校で勉強ばかりしてきた
主人公の八軒。
高校進学に選んだのは
今までの環境とはまったく異なる
農業高校だった。
中学時代に勉強で伸び悩み、
家族ともうまくいかない。
夢や希望もない八軒に担任が
「心が疲れてるんだ」と
紹介したのがこの農業高校。
色々なものを通して
八軒が成長していく物語。
銀の匙あらすじ紹介
将来は農家を継ぎたい、
獣医になりたい。
そんな夢を持った生徒達の中で、
夢や希望もなく家族から離れ
一人進学校からきた。
八軒は戸惑いながらも、
毎日の家畜の世話や実習を
慣れないながらも目まぐるしくこなす。
そんな中、気になってる女の子、
御影から馬術部に誘われ入部したり、
実習で子豚の世話をしたり。
動物と触れ合う事が多くなってから
少しずつ八軒に変化が訪れる。
校内清掃中に石窯を発見した八軒は
周りの友人たちからゴリ押しされ
ピザを作る責任者になります。
また馬術経験が浅いにも関わらず
馬術部の副部長に任命されたり。
良くも悪くも正直で面倒見が良く
頼まれた事を断れない性格。
周りからは「断らない男」と
認知され次第に頼られる存在になっていた。
しかしそれが仇となり、
頑張って準備してきた
高校祭の当日早朝に過労で倒れてしまう。
入院した八軒の病室に来たのは
友人ではなく恐れいていた父親だった。
父親の冷たい言葉に何も返せない八軒。
退院して学校へ戻った頃には
ちょうど高校祭が終わっていた。
自分は結局何も出来ずに
役立たずだったと感じ、
恐る恐る部室を覗くとそこには御影が。
八軒君が頑張って準備させたから何としても
成功させたかった!と言われる。
また馬術部の出し物を見た人達が
書いてくれた感想を読んで
御影の前で泣いてしまう八軒。
農業高校で過ごすうちに、体験を経て
自分のやりたい事が
少しずつハッキリしてきた八軒。
恐れていた父親を説得できるよう
何度もめげずにトライする。
本気には本気で返すのが
礼儀だと父親の顔には笑みが…。
色々なものに触発され、
進学校からきた八軒に
周りの仲間も刺激されます。
お互いにより良い関係を
築こうとする農業生とたちと
これからの八軒を注目したい。
銀の匙ネタバレ・今後の展開
御影と昔から仲の良い野球部の友人の駒場が、
春の選抜をかけた試合に負けてから
学校に来なくなった。
どこか暗い顔の御影。
その数日後、農協の組合長の孫が、
駒場牧場が倒産した事を
八軒たち皆の前で告げる。
実は駒場牧場は駒場の父親が
事業拡大した矢先に亡くなってしまい、
借金が残ってしまっていた。
その時の保証人が御影牧場という事もあり、
駒場は御影牧場に迷惑をかけない為、
家の為に高校を辞めて稼ぐ事を決める。
野球で勝ち進んでプロの道に入り、
お金を稼いで家の借金を返す。
自分の牧場を持つ。
という二つの夢が消えてしまった
駒場の背中はどこか寂しい。
その姿をみた御影は、
夢があるのに諦めなければ
いけないのは怖い。
と、八軒に言い、八軒から勇気をもらう。
御影の家でバイトをしたりと
すこしずつ距離が縮まっていた二人。
しかし、御影のたまに見せる
暗い顔が気になる八軒。
御影が本当は御影牧場を継がずに
馬を扱う仕事に就きたいという事。
家族は御影が牧場を継いでくれるものと
当たり前の様に思っていて
自分の本心を家族に隠してきた事。
という悩みを聞いていた。
御影と一緒に家族の元へと向かう。
ちょうどこれからの御影牧場の事で
家族会議をする予定だった場で御影は
将来の夢を初めて家族に告げる。
母や祖母が驚く中、
実は知っていた父親が冷静に話を聞く。
そして馬の仕事に就く代わりに
一つの条件を出された。
その条件とは大学へ行く事。
御影が望むばんえい競馬は運営が
ギリギリ。
大学を出ていれば
他の馬の仕事にも武器になる。
と言われ今まで勉強をしてこなかった
御影は慣れない勉強を八軒に
教えてもらいながら始める事になった。
御影に勉強を教えながらも、
自分のやりたい事を考え始める八軒。
自分が世話した豚を一頭まるまる
買い取って豚ファンドをした経験から
会社を立ち上げる事を決める。
学生企業を目指し、
父親に投資してもらう為に対策を練る。
また社長を就職難民だった前馬術部部長の
大川先輩に頼んで
あっさりOKをもらったり。
たくさんの人との出会いにより
充実した日々をおくる八軒。
そんな中、珍しい人物から電話がきた。
その人物とは、
高校を辞めた駒場からだった。
銀の匙読んでみた感想・評価
一人一人のキャラが個性的で魅力的で
話の内容もテンポも良い。
農業高校あるあるが
たくさん詰まっていて
とても面白い作品。
バイトで実際やりそうな失敗や、
家を継がなきゃならない
無言のプレッシャーなど。
読んでて胸が痛くなった。
ギャグタッチの絵やシリアスな
絵の描き分けなどみていて楽しい。
荒川弘ワールド全開で
笑えるところがたくさんある。
全巻自宅にあるが定期的に読み直してしまう
というのはやはりそれだけ
魅力的な漫画本なのだと思う。
食べ物も美味しそうに描かれていて、
特にピザを食べるシーンでは
毎回必ずピザが食べたくなってしまう。
豚丼やスモークチキン、
ただの卵かけご飯ですら
美味しそうにみえるのはなぜだろうか。
誰にでも辛い時や
逃げ出したい時があると思う。
そんな中でも周りの友達や先生、
動物ですらも良き理解者になってくれる
農業高校の仲間がいてくれたら
なんだって出来そうな気がする。
そんな気にさせてくれる仲間を持った
八軒が羨ましいとすら思う。
個人的には器用ビンボーの大川先輩や、
アニメや機械オタクでアニメ系女子をを
描かせたら無敵の西川。
チーズを愛する馬術部の菩薩こと中島先生、
3歩歩いたら全てを忘れる養鶏所の息子常盤。
もっとたくさんいるがキリがないので
ここらへんでやめておく。
これから起業に向かって歩みを進める
八軒に駒場が相談したい事がある。
と言ってきた話しの内容は
なんなのだろうか。
駒場も夢に向かって歩き始めるのか?
主人公だけでなく、
今後の駒場や御影も気になるところである。
グルメや馬が好きな人におすすめ
銀の匙は、グルメに興味のある人や、
自分に自信がなくコンプレックスを持ってる人、
馬が好きな人におすすめしたい。
あとは、誰が読んでも
ポジティブになれる漫画なので、
少し心が落ち込んでる時に読んでもらいたい。