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この記事は約 6 分で読めます。
タイトル 3月のライオン
原作・漫画 羽海野チカ
出版社 白泉社

家族を事故で亡くした
孤独な主人公の少年は、
将棋の師匠の内弟子となる。

そこで天才的才能を発揮し、
ついにプロ入り。

だが、人との交流が欠落したままで、
周囲に壁を作ったまま。

それが、ある三姉妹と交流を持つことにより、
彼の世界が開けていく。

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『羽海野チカ先生の連載作品』
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3月のライオンあらすじ紹介

家族を事故で亡くし、行く当てのない零は、
将棋の師匠の家で内弟子になる。

そこでは、師匠の長女と長男が、
零とともに将棋の修業をする。

が、零だけがめきめきと実力をつけていき、
それがもとで師匠の過程はギクシャク。

零はいたたまれず、
師匠宅を出て一人で暮らすことに。

一人で将棋と向き合いながら、
必死の思いでプロ入りするも、
将棋以外のことは何一つわからない零。

人との付き合い方もわからない。

せめて高校くらいは行こうかと、
入学するも、まわりの同級生とは
話が合わず、結局ひとり。

そんな中、とある三姉妹と知り合いになる。

おせっかいな長女(スナックのバイト)、
気のいい次女(中学生)、
まだ幼稚園の三女。

三姉妹は、零にまるで家族のように
暖かく接してくれる。

その優しさに触れ、
少しづつ心の壁を溶かしていく零。

また、プロ棋士の先輩やライバル達とも、
少しづつ心通わせるようになっていく。

病気を患いながらも、
将棋を指す時だけは
自由になれるというライバル。

努力に努力を重ねるも、
ここ一番の勝負時に
いつも負けてしまう先輩。

師匠の長女と不倫関係にある、
こわもての先輩。

まわりに誰も寄せ付けない、
孤高の天才名人。

彼らとプロリーグを戦い、
死闘を繰り広げていく零。

普通の高校生には
到底経験できない日々を送っている。

そんな中、高校の先生や部活の仲間とも
交流が始まり、自分は
一人ではないと気付いていく。

また、三姉妹の次女が
大変な目にあったとき、
精一杯助けようとする零。

他者と心を通わせることの喜びを、
遅ればせながら学んでいく。

3月のライオンネタバレ・今後の展開

高校生活でもなかなか周りになじめず、
ひとり弁当を食べ続けていた零。

それでも少しづつ仲間が増えてくる。

アマ将棋マニアの先生。
無理やりくっつけてつくった
科学将棋部の仲間たち。

高校生活と、将棋のプロリーグ対局を
両立させようと頑張る。

プロ将棋の世界では、
名人、竜王、A級、B級と、
それぞれで死闘が繰り広げられる。

努力の先輩は、天才に勝てるのか。
天才は、何を思い将棋を指しているのか。

零も対局をし、また先輩や
ライバルの対局を見る中で、
プロの厳しさを痛感する。

しかしまた、自分が生きる場所も
ここしかないという思いも強まる。

だんだんと零が自分の
アイデンティティに目覚め、
主体的に生きようとする。

そんな中で三姉妹を
置いて出て行った父が登場。

都合のいい考えで、困難を三姉妹に、
特に長女に押し付けようとする。

そのとき、家族のように
三姉妹を支えた零。

父の身勝手さを指摘し、
三姉妹を必死に守りきる。

また、次女のいじめ問題が勃発。

中学校での陰湿ないじめの標的になり、
笑顔を失う次女。

なんとか精一杯次女のために力を尽くし、
受験勉強をバックアップする零だった。

次女は努力して無事に零と
同じ高校へ入学でき、
気の合う友達もでき、笑顔が戻る。

ほっとする零だが、
次女を本当に守り通すには、
次女と結婚するしかないと言い出す。

突然のこの発言に当惑する次女。
何分お互いまだ高校生である。

悪くはない展開だと思いながらも、
周りも苦笑しながら困惑。

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3月のライオン読んでみた感想・評価

まずもって、
主人公の零ちゃんが魅力的。

不幸な事故で家族を亡くし、
心からリラックスすることのない
子供時代を過ごした。

彼には将棋しかなかった。

将棋を指すことでしか、
生きていくことはできなかった。

しかし、その将棋があだになり、
師匠の家にもいずらくなる。

師匠の子供よりも
はるかに強くなってしまったのだ。

このころの零の心を想像すると、
切なさで張り裂けそうになる。

彼はどうしたら、幸せになれるのか。

将棋は彼を幸せにしてくれるのでは
なかったのか。

将棋しか知らない彼は、
どうやって生きていくのか。

しかし、孤独だった彼はだんだんと
周りの人々と心を
通わせられるようになる。

それが読んでいて本当にうれしい。

下町の三姉妹は、とても人情があり
零を放っておいてくれなかった。

この三姉妹との出会いが、
零を次なるステージに導くのである。

零は一人ではない。
三姉妹が家族のように零に接してくれる。

三姉妹の家がとても居心地よく、
久しぶりに安らぐ零。

ああよかったねと、
読者もいっしょになって喜ぶ。

そして、将棋の仲間たちも
それぞれキャラが
しっかりしていて魅力的。

特に島田先輩。

プロ入りはしたものの、
タイトルが取れず苦しみ、
とてつもない努力をする。

しかしいつもあと一歩のところで
タイトルに手が届かない。

島田先輩のストイックさと、
零を弟のように目をかけてくれる
優しさがたまらなく素敵。

あんなお兄ちゃんが
実際にいたらいいのに、と思える。

同じ世界で戦う者同士の心のつながりが、
たまらなくかっこいい。

将棋が分からない方でも楽しめる作品!

将棋に興味ない人でも、
関係なく読めます。

少年の成長物語です。
少年は一人では大人になれません。

周りの人の温かいまなざしと、
少年自身の強い心、その両方があって
初めて成長できるのです。

孤独でひたむきで、
まっすぐでかたくなな
少年の成長を見守りましょう。

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