頭取 野崎修平のネタバレと気になる結末は？あらすじや感想もあり！

監査役として闇を暴いた銀行に、
今度は再建を進めるため、
野崎　修平が帰ってきた。

銀行の頭取という
ビジネス漫画でも珍しい立ち位置を
熱くハードな面も含めて描いた、

シリーズものである一方で、
斬新な意欲作でもある一作です。

頭取 野崎修平のあらすじ紹介

あおぞら銀行の監査役として
敏腕を振るっていた
野崎　修平。

しかし、実質的に潰れ
世間からも疎まれる
あおぞら銀行を復活させるべく、

今度は頭取として臨みます。

しかし、あおぞら銀行の実態は
かなりひどいものがあり、

たとえ小額でも回収する情の無さや
資料の不備、無謀なコストダウンなど、
状況を悪くする要素が満載でした。

そこで野崎は、行員全体への
意識改革を促していくとともに、
自ら現場を回って話を聞き、

展望ある融資先には
直接足を運ぶなど
企業として真摯な態度を取り、

全体的な改善を目指していきます。

とは言え、一度潰れた
あおぞら銀行の腐敗は
非常に根深いものがありました。

頭取 野崎修平のネタバレと今後の展開は？

あおぞら銀行が国有化されて二年、
監査役として、銀行の闇と
対峙してきた野崎　修平は、

周囲からの推薦もあり、
今度は頭取として現場に復帰します。

しかし、立ち寄ってみたあおぞら銀行は、
強烈なコストカット体質と、

回収できるお金はたとえ小額でも
徹底して頂きにかかる姿勢により、
顧客からの好感を失っていました。

不満が噴出する状況の中で野崎は、
窓口で優秀な仕事をしていた
岩田さんを秘書に引き抜き、

現場からの声を細かく拾い上げ、
地方の支店まで自ら回るといった
丁寧かつ熱い姿勢を示します。

しかし銀行が抱える問題は
小手先の改革で変わるレベルでなく、
周囲からの視線も緩くはありません。

野崎は単なる担保や保証でなく、
夢や気概を持つ中小企業に
積極的に融資しようと考えますが、

銀行の体質に染まった幹部は
その明確な基準を示すこともできず、
野崎は憤らざるを得ませんでした。

また、別のルートから、
情報漏えいを行っている行員がいると
聞かされるなど、

ショックな事実を目の当たりにする
野崎ですが、一方で北海道で
リゾート会社が倒産しかけるという

重大事態が発生。

倒産の場合は負債は数百億に達し
企業どころか地元の銀行さえも
潰れかねないという状況です。

しかしそんな中で野崎は
あくまで筋を通すことを
選んでいくのでした。

頭取 野崎修平の読んでみた感想・評価

実に色々と参考になる作品でした。

株価の下落や長引く不景気、
バブルからの不良債権の蓄積など、
とにかく問題が多かったのが、

ゼロ年代の企業と銀行ですが、
その実態を赤裸々に描きつつ、
銀行トップの頭取という立場から

銀行と融資の実態に迫った本作では、

完全に民間に戻って、
タフさと厳しさを増した野崎の姿と

「立場」に態度を変える行員たちが
印象的に描かれていましたね。

熱く融資企業のことを考える
野崎の本質は何も変わっていませんが、
やはり会社内でのポストが変わると、

それに伴って相手の態度も、
自分自身の立ち位置も変化する。

当たり前の話ではありますが、
融資の可否判断によって、
大企業の命脈さえ左右するのが、

「銀行」という巨大組織ですから、
その頭取の圧力は作品中でも強烈で、
他作品とは違う色になっています。

とは言え、熱く爽やかな野崎は
有意義な意見を積極的に取り上げ、

容姿や経歴に関係なく能力で
人を重用していき、
期待外れな人にも機会を与えるなど、

経営者としてかなり視野が広く
公正な態度を保っていますので、
必然的な「重さ」が緩和されています。

もっとも、普通でない苦境に置かれ、
それを脱する熱意のある野崎が
経営者になった組織だけに

企業的にハードな描写もあり、
日常系の企業漫画を読む気でいると、
ガツンと衝撃を受ける感じになりますね。

頭取 野崎修平はこんな方におすすめな作品！必見

お金をテーマにした作品は沢山ありますが
その中では貸し手がしばしば悪として、
それも銀行が巨悪として描かれます。

本来はサラ金よりもずっと金利が安く、
企業を融資する立場の銀行が
何故「悪」になってしまうかと言うと、

起業志望者や経営者の後押しだけでなく、
時には融資を断ることで、「引導を渡す」
役目を果たす機関だからかも知れません。

さて、そんな強者である銀行の中でも、
もっとも強い立場の頭取として
働く野崎を描いた本作は、

ビジネス漫画の中でも極めて独特な
立ち位置にあるとも言えますが、
内容は非常に高レベルかつ硬派。

本来担保が足りない企業に、
いかに融資をしていくのか、
将来性があり融資したい企業を、

どうやって選別していくのか、
情報を漏洩させるような
内部の問題をどう解決するか。

一度潰れかけて苦境にあり、
問題が山積するあおぞら銀行を、
確固たる意志と方針で、

大改革をしようとする野崎からは
経営者の熱さと厳しさの他に、
銀行家としてのシビアさもあり、

他の社長漫画とは一線を画する
スタンスの面白さがあります。

どうやって融資を決めているかなど、
店主や経営者、起業をしたい方にも
耳寄りな話も多く含まれていて、

実戦的な情報漫画としても
有力な一作だと言えるでしょう。

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