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飴菓子のネタバレや感想を書いてます!最終回ってどうなってるのか続きが気になる!

飴菓子

この記事は約 5 分で読めます。
タイトル 飴菓子
原作・漫画 群青
出版社 講談社

「古狼」と呼ばれる、
人と少しだけ違う彼らは、
花から生まれる妖精「飴菓子」を

一年間にわたって養い、その後
食べなければ大人になれない
過酷な運命を負っていた……。

シビアな宿命の中で、
徐々に育まれている
「古狼」と「飴菓子」の絆の切なさや、

時代とともに変わる町の様子など
緻密で深い物語が胸に染みる、
異種族系ファンタジー物語です。

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飴菓子のあらすじ紹介

人とは違う「古狼」が、
山の先の渓谷に住む。

そんな伝説が宿る町も、
昔とはすっかり様変わりし
発展を続けていました。

その理由は「飴菓子」と
呼ばれる妖精たちが
ある博士によって

人工的に「栽培」されるようになり、
その「飴菓子」に高値がつき
町が潤うようになったからでした。

もっとも全てが人工ではなく、
花から出てきてすぐに
袋詰めにされる個体もいます。

そんな「飴菓子」が逃げ出して、
体に傷を作ってしまい、
「売り物」にならなくなったのを、

ある「古狼」は知っており、
人気のないタイミングで
「彼女」を迎えにきたのでした。

飴菓子のネタバレと今後の展開は?

少年糸巻は、三日間何を食べても
吐いてしまうという状態に陥り、
ある谷に連れて来られました。

彼の祖父によると糸巻は
病気ではなく、「古狼」の
血が残ったことによる、

「飢餓期」の発現であり、
「飴菓子」という妖精を食べなければ
飢え死にしてしまうということでした。

訳も分からず置き去りにされた彼は、
花の中から出てきた「飴菓子」を
見つけることに成功します。

しかし「飴菓子」は「古狼」の
血を吸うことで少しずつ成長し
一年経たなければ食べられません。

飢餓期のために常に空腹なのに
自分の血を吸ってくる「飴菓子」を
好きになれない糸巻ですが、

他の飢えた「古狼」に襲われたり
共に冬眠をする中で、徐々に
心の距離を詰めていきます。

しかし、「飴菓子」と一緒に
時間を過ごすということは
その分彼女たちに宿る毒が抜け、

食べねばならない時が迫る、
つらい状況が近付くことを
意味してもいました。

そして、ついに毒が抜ける、
飢餓期を終えられる日が来ます。

しかし、なかなか行動に
出ることができない糸巻に、
「飴菓子」は思いを伝えるのでした。

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飴菓子の読んでみた感想・評価

色々なファンタジー作品を読む中でも
本作の切なく深い雰囲気は
なかなか独特のものがあります。

まず、谷の中で暮らす「古狼」たちの
宿命が切ないですね。

とても人に良く似ていて、
人間との混血もいるほど
人類と近縁である彼らですが、

古狼たちには「飢餓期」があり、
「飴菓子」を食べて期間を抜けるまで、
何も食べられなくなります。

しかし「飴菓子」には毒があり、
それを抜くには古狼から
血を貰わなければいけないなど、

きっちり一年を共にしないと
成長できない難しさが
描かれているのです。

しかもその間には
飴菓子と古狼の間で絆が
生まれていくのですから、

仲間とも恋人とも
言えるような相手を
食べなければなりません。

その経験や感情の変化、
葛藤などはまさに思春期であり、
その厳しさを人間とは違うレベルで、

リアルに描写しているのですから
切なく苦しくなってしまいました。

ただ、それほどまでに厳しい経験を
積み上げたからこそ古狼たちも
異種族である人とも接したり、

人里で生活できるだけの
強さを身につけられたのかとも
考えることができました。

また、境遇による性質の違いや
町が発展していった秘密など、
非常に設定も緻密であり、

そこにリアリティを感じられるのも
面白さを生み出している
要素の一つだとも思いましたね。

東の山の先にある森の中、
そこにある「古狼の谷」は、
人間社会でも伝説になっていましたが、

実際に「古狼」が生きている
昔ながらの土地でもあったのです。

飴菓子はこんな方におすすめな作品!必見

ファンタジー系の作品も多様化し、
いわゆる「異種族」同士の交流を描く
作品も多く見られるようになりました。

様々な独自の特徴を持つ彼らのやり取りは
人同士のそれにはない驚きがあり、
読んでいて飽きるということがありません。

とは言え多くの作品では、友人や恋人の
関係を維持するためか、食の問題には
踏み込むことは多くないように思います。

しかし本作では、「飢餓期」の古狼は
「飴菓子」と呼ばれる妖精を
食べなければならず、

「飴菓子」の方は成熟するまで古狼から
血を貰い続けねばならないと、
まさに命がけの「食」の共有があります。

人や動物の主だった欲求の中でも、
頻繁かつ強烈で必要でもある「食欲」と、
絆が交錯する関係はとてもシビアで、

異種族が仲良くするにあたっての
厳しさを描いている点が、ハードな
ドラマを求めている方にも向いています。

恋愛感情のような気持ちと
耐え難い食欲という身を焦がれる
辛い経験を経て大人になる古狼たちや、

「天然」と「人工」の「飴菓子」たちの
性質の明確な違いなど、単純ではない
非常に深い物語が描かれてもいます。

その過程では普段私たち人間が
ごく当たり前にしていることの
シビアさなども含まれていて、

完全なファンタジー作品にも関わらず、
現代社会を考えるきっかけとしても
適しているのも本作のポイントです。

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