タイトル | こどものじかん |
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原作・漫画 | 私屋カヲル |
出版社 | 双葉社 |
小学三年生のりんと、
担任になった青木先生の
禁断歳の差ラブコメディ。
元気盛りの小学生たちも、
大人に言えない心の闇や、
傷を抱えながら生活しています。
そんな彼女たちと向き合いながら、
青木先生も一緒に成長していくお話です。
こどものじかんのあらすじ紹介
新しく三年一組の担任になった青木大介。
元気でクラスのリーダー的存在の九重りん、
小さいけど毒舌で猫のような鏡黒、
他の生徒より成長が早くしっかり者の宇佐美々
青木先生はそんな三人の少女と出会います。
彼女たちには、それぞれ問題があります。
片親、親からの愛情不足、コンプレックス。
そういった家庭の問題にも
…踏み込んでいくことで、表には出さない
彼女たちの素顔を垣間見ることになります。
はじめはからかわれるだけだった青木先生も
子供たちと真剣に向き合うことで、
教師として人として成長していくお話です。
現代の難しい教育問題にも触れていて、
考えさせられる作品です。
こどものじかんのネタバレと今後の展開は?
一巻は、簡単な相関関係からはじまります。
前の担任教師が変な時期に辞めた理由…
九重りんという闇を抱えた少女…
不登校の少女と問題の解決…
そして、九重りんの
青木への恋の芽生えで終えています。
はじめは、少しませただけの
可愛い女の子だと思っていた九重りんの
黒い部分を目の当たりにした青木先生。
しかしそれは、
友達を守るための行動の結果でした。
そんなりんの闇を
青木先生はなくそうと努力していきます。
二巻からは、九重りんの
引き取りの親であるレイジの過去と
現在に至るまでを中心に描かれていきます。
このレイジという青年は、
九重りんの本当の親ではなく、
育ての親となります。
片親の苦労、
大変であるということが描かれていきます。
一巻では、無邪気な子供たちに
振り回される教師の実態。
二巻では、教師と親の対立、
親と子の関連性など。
しかしこれから先も、
様々な教育問題に直面します。
子供たちも先生も話が進むにつれて、
心も体も成長していきます。
こどものじかんの読んでみた感想・評価
私はたくさんの漫画を読んできましたが、
一番好きな作品かもしれません。
この作品は主人公の青木先生と
生徒の九重りんちゃんのラブコメディ…。
最終的にはくっつかないけど、
それぞれ折り合いをつけながら前に歩き出す
そんな作品になるのだろうなと予想し、
軽い気持ちで一巻だけ購入しました。
ところが読んでいくうちに、
どこか自分の境遇と重なる部分が多々あり、
気づけば最終巻まで買っていました。
この作品は、担任と生徒の
あまあまラブコメディではありません。
子供たちは
元気で明るくて、身体を動かすのが
好きな子ばかりではありません。
子供たちにも悩みや葛藤があり、
…闇があります。
私の知る、一般的な教師なら、
家庭の事情に踏み込む
そんな教師はそう多くありません。
しかしこの主人公の青木先生は、
家庭まで踏み込み、問題を解決していきます
子供ひとりひとりと真剣に
向き合う姿が素晴らしいです。
また、最終巻で、
印象的なシーンがありました。
読んでいて、まるで
自分が青木先生に言われているみたいで、
涙が止まりませんでした。
とても素晴らしい作品でした。
まだ読んでいない方は、ぜひ、
ダマされたと思って読んでみてください。
こどものじかんはこんな方におすすめな作品!必見
小学生の女の子が担任の教師に
色仕掛けをするシーンなどが、
いくつか出てきます。
そういったことに嫌悪感を抱く方は、
きっといらっしゃると思います。
しかし、この作品は、
そういった人にこそ読んでいただきたいです。
この作品を手に取る理由は様々です。
表紙に単純に惹かれたから、
作者さんの作品が好きだから。
試し読みで面白かったから。
小さい女の子が好きだから。
…などなど。
ちゃんとした理由でも、
ちゃんとしてない理由でも構いません。
この作品は、子供と大人の恋愛だけではなく
未来の希望である子供たちと真剣に向き合う
素晴らしい教師たちの姿が描かれています。
いじめに引きこもり、裏サイト、自殺、
子供に手を出す教師、
アダルトチルドレンなどなど…。
現代の問題についても多く描かれています。
サービスシーンは作品上、
たまに登場しますが、
読んでも後悔しない作品だと思います。
できれば、偏見を捨てて、
一度手に取り読んでいただきたいと思います。