タイトル | ぼくらの |
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原作・漫画 | 鬼頭莫宏 |
出版社 | 小学館 |
巨大なロボットと出会い、
15人の少年少女たちの
運命は大きく変わった。
決して明るい未来はないと
分かっていても
地球を守るために敵と戦い
大切な人のために命をかける・・・
残酷な展開で
涙なしには読めない
SFファンタジー!
ぼくらののあらすじ紹介
過疎化した村へ
自然学校にやってきた
15人の子どもたち。
1週間が経ってうちとけてきたころ
1人の子どもが
洞窟に行ってみないかと誘う。
ちょっとした冒険気分で
洞窟へ入ると、
謎の人物が姿を現した。
ココペリと名乗る男は
ゲームを作っていて
テストプレイヤーを
探していたと語り始める。
ゲームをしないか?
15体の敵が襲いかかってくる。
巨大ロボットを操縦して
君たちが戦うんだ。
子どもたちはただのゲームだと
思いこみ、契約を結んだ・・・
ぼくらののネタバレと今後の展開は?
洞窟で起きたことは
夢じゃないかと
思っていた。
しかし
ゲームはすでに始まっていた。
現れたのは黒々とした
巨大ロボットと
コエムシと名乗る謎の生物。
宇宙人なのか?
これは本当にゲームなのか?
何が起きているのか
分からないまま、ロボット内の
コックピットへと転送された。
ココペリが手本を見せるといって
ロボットを操縦した。
敵の急所を見つけて
潰すと勝ちになる。
敵とココペリが操縦する
ロボット2体に周囲は騒然となり
逃げ惑う。
圧倒的な力を目の前にした
子どもたちは興奮していた。
ジアースと名付けたロボットで
敵と戦い、この地球を守る。
まだ真実を知らない子どもたちは
ワクワクしていた。
ついにマガジンが装填され
和久という子どもが
最初の操縦者に選ばれた。
見事、戦いに勝ったあと
和久は海へ落ちて死んでしまう。
これはゲームではなく
命がけの戦い。
ジアースを操縦した人間は
死ぬという避けられない運命・・・
契約を取り消すことはできない。
この地球のために戦うしか
道は残されていない。
ぼくらのの読んでみた感想・評価
自然学校で知り合った
学校もバラバラの
中学生の子どもたち。
巨大ロボットを操縦して
敵を倒す。
ココペリも本当にゲームに
誘うかのようだったので
つい乗ってしまうのも
仕方がないです。
好奇心旺盛な子どもは
ただのゲームだと思いつつ
面白そう!と感じてしまうもの。
明らかに大きすぎるロボットに、
この世のものとは思えない生物。
そして
瞬間移動のような能力。
現実離れしたことが起きると
少し不気味さを感じても
ワクワクする気持ちの方が
勝ってしまいます。
ココペリとコエムシという
明らかに怪しい存在は
この地球の人間ではないという。
彼らは一体何者なのか。
そして、ゲームではなく
命がけで戦わなければならない
という過酷な運命。
ジアースを操縦したあとには
必ず死が待っている・・・
死というのは
たとえ大人であっても
受け入れがたいものです。
これから生きていれば
楽しいことが待っている
年齢なら、なおさらだと思います。
それぞれの死を通して
生とは、死とは何かを
考えされせられました。
ぼくらのはこんな方におすすめな作品!必見
始終、どこかに
悲壮感が漂っている本作。
子どもがあまりにアッサリと
死んでいく容赦ない展開に
驚くと思います。
しかし、2巻からは
それぞれが抱える闇や悩みが
掘り下げられていきます。
思春期特有の様々な悩みや
本人にしか知りえない闇と
戦う前にどんな風に向き合ったのか。
心をえぐられるような痛々しさで
子どもが主人公ということもあり、
よりいっそう重みを感じるストーリー。
ロボットを操縦して敵と戦い、
世界を救うという設定は
王道なSFファンタジーを思わせます。
しかし
ヒーローのように活躍し
地球を救う!
と、最初に子どもたちが
想像したようにはなりません。
地球を守るために戦っても
死んでしまうという
運命が待ち受けています。
覚悟を決めた少年少女たちが
見せた結末に救いはあるのか・・・
淡々と進んでいたストーリーは
和久が死んでから
あまりに残酷な鬱展開へと変わります。
今までに体験したことがないような
衝撃を受けたい!という方には
この漫画ほどふさわしいものは
ないと思います。