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IMPACTのネタバレや気になる結末は?あらすじ、読んでみた感想もあり!

IMPACT

この記事は約 5 分で読めます。
タイトル IMPACT
原作・漫画 坂田信弘 竜崎遼児
出版社 学習研究社

プロの刀鍛冶がゴルフに転向!? 
道に破れ放浪していた刀鍛冶、
鳴海 一丸は、流れついた浅草で

あるきっかけからゴルフを始めます。

刀鍛冶の技術を活かすと
一体どんな打球になるのか。

職人技の凄さが競技で体感できる、
異色の長編ゴルフ漫画です。

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IMPACTのあらすじ紹介

東京、浅草。レベルの高い職人が集う、
この伝統的な町の中に、
風変わりな男が座っていました。

刃物の研ぎをするというその若者は、
商売をするというのに愛想がなく、
客を引き付ける意気込みも見えません。

しかし、男の腕は超一流で、
様子を伺いにきた住職が差し出した
数種類の刃物を完璧に仕上げます。

その話を、蕎麦屋の店主、竹千代が
聞きつけ、ぼったくりだと憤ります。

しかし、その男の腕は凄まじく、
実力に感服した竹千代は、
店中の包丁を引っ張り出し、

自らの店を作業不能にしますが、
男の本業が「叩き」だと知るや、

趣味であるゴルフの練習に、
男を付き合わせてしまうのでした。

IMPACTのネタバレと今後の展開は?

恐るべき研ぎの腕を持つ職人が来たと
仕上がった包丁を見て確信した店主。

鳴海の本業が「打ち」ということを知り、
うまくいかない自分のゴルフ改善の、
練習に付き合わせることに。

ゴルフというスポーツは鳴海には、
まったく縁のないものでしたが、
店主の握ったクラブを見るなり、

「鈍い道具だ」とその性能を見抜きます。
愛用のクラブをバカにされた店主は怒り、
鳴海にボールを打たせてみせます。

明らかに鳴海はど素人でしたが、
初級からきちんとボールを飛ばし、
しかも両断してしまうパワーを見せます。

さらに鳴海は、「クズ鉄以下」のクラブを
少しでも良くするべく叩き始めます。
この暴挙に店主はパニックに陥りますが、

クラブはまったく壊れてはおらず、
騒ぎを聞いてきた豪田が打っても
まっすぐ飛んでくれるほどの性能を発揮。

その変わりようのスゴさに店主は、
クラブセットをすべて持参し、
鳴海に「打ち直して」貰うことに。

同時に鳴海の才能を見込んだ店主は、
近くに住む大地主のご隠居のところに、
鳴海を挨拶に向かわせるのでした。

店主の観察眼を知っていたご隠居は、
馴染みの店主の顔に免じる形で、
鳴海をゴルフの世界に導きます。

ご隠居が向かわせたのは、
まだ女子大生の仙道 桂でしたが、
鳴海はまったく眼中に入れませんでした。

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IMPACTの読んでみた感想・評価

長編作品が多く、主人公もまた、
個性的で背景が濃密なことが多い
ゴルフ漫画の中でも、

本作の主人公、鳴海 一丸の
頑固ぶりはまさに筋金入り。

思春期の少年でなく、プロとして
修行を積んだ社会人にして
この気質というところに、

ただならぬ強さと偏屈さを
印象付けられました。

そしてしても、「刀工」という
チョイスが良かったですね。

命懸けでひと振りの刀を仕上げつつも
今では「実用」を求められておらず、
しかし「装飾」だけでは本物になれない、

職業的な性質が、まさにスポーツマンに
近い部分があるんですね。

加えて、鉄叩きにも長けていて、
体力も筋力も申し分ない……。

多くの伝統工芸が後継者不足に陥る中、
若くスポーツに適応できる素質を持った
本物の職人が町に流れてくる。

考えてみれば極めて低い可能性ですが、
もしかしたら現実に有り得るかもと
思えるような鳴海の描写は見事です。

鳴海の周りにいる人物も、
非常に「基本」に沿ったところがあり、
意外性はないものの安定感があるため、

ガチ職人がゴルフに挑戦という、
良く考えると強烈に個性的な作品を、
うまくまとめる形に機能しています。

IMPACTはこんな方におすすめな作品!必見

一つのことに対する技術を極める点では、
スポーツも職人も近いものがあります。

ただ、職人の方がどうしても昔気質で、
妥協を許さない雰囲気が強いですね。

そうした職人たちを魅力的に描いた作品も
かなりありますが、

本作は本業の職人がゴルフに挑戦したら、
一体どうなるのかというのが
冒頭からの流れになっています。

もちろん、普通の職人であれば、
趣味でスポーツをしても、
当然趣味レベルで終わりますが、

本作の鳴海は、既に一流の
「研ぎ」と「打ち」の技がありながら、
ゴルフに対する超適性を発揮します。

言わば、厳しい職業での「経験値」が、
まったく畑違いの競技にそのまま
移行するというわけで、

既に仕事に打ち込んでいる人にとって、
最高の「ファンタジー」でもあります。

もちろん、金属を扱うプロとして、
恐ろしいまでの冴えを見せる鳴海は、
タダ者ではありません。

頑固過ぎる性格も、物語の主人公に
必要な要素かも知れませんが、
それ以上に、

職人に対するリスペクト

を感じることができました。

職人のプライドやゴルファーの意地など
内面的な部分が多く、
ゴルフを知らなくても楽しめる部分が、

かなり多いのも嬉しいところですね。

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