タイトル | 1/2の林檎 |
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原作・漫画 | こやまゆかり |
出版社 | 講談社 |
ひかるは本社の受付嬢。
同僚の奈津子や静と楽しく
仕事をしている。
そんな時に本社の会議に来た
新堂と天野に出会う。
実はひかると新堂は
高校時代同じ部活だった。
懐かしさから待ち合わせて
デートするひかりと新堂。
アクシデントもあったが
二人は距離を近づけていく。
1/2の林檎のあらすじ紹介
男と女は元は一つのりんご。
運命の相手は、自分の片割れの
りんごという伝説を信じている。
高校時代の憧れの先輩だった
新堂と同じ会社で出会い。
ひかるは運命ではないかと
気持ちが高まる。
新堂に誘われて何度か
デートを重ねる二人。
同じ受付の奈津子に今度
紹介してほしいと言われるが。
もう一人の受付の静から
やめた方がいいと言われる。
奈津子は人の男を見ると
奪いたがる癖がある。
受付に移ってきたのは
前の部署でもめたから。
そう、くぎを刺されるのだが。
1/2の林檎のネタバレと今後の展開は?
メインの登場人物は4人
静も加えると5人。
ひかると新堂というカップルの
間に入ろうとする奈津子。
二人を心配する静と新堂の
同僚の天野。
この5人を中心に話が進み
全14巻で描かれる。
清楚な美人に見えた奈津子が
徐々にその正体を現し。
ひかるに対する嫉妬心を
むき出しにする。
そして・・・ひかるは
奈津子に新堂を奪われてしまう。
傷ついたひかるに思いを寄せる
天野の存在などもあって。
奈津子と新堂が結婚しても
この四角関係で話は進む。
登場人物たちの会社が
医療系の会社であることで。
それに絡んだ企業的な部分で
奈津子が策をめぐらすことも。
新堂を忘れようと、新しい部署で
必死で頑張るひかるだったが。
その場所にすら、今度は新堂が
敵となって来てしまう。
恋に破れただけでなく
仕事にまで影響する泥沼。
それでも会社を辞めることなく
頑張っていくひかる。
そんな時、仲のいい静が
ひかるの相談相手に恋をして。
新堂に失恋してから天野に
頼っていた自分を感じるひかる。
恋の紆余曲折を描いた作品。
1/2の林檎の読んでみた感想・評価
京都支社にはイケメンで仕事が出来る
新堂という男がいる。
イケメン話で盛り上がることが
あっても。
その男が同僚の恋人となったら
次を探す人が多いと思う。
けれど奈津子は、そう言う女じゃ
無かった。
人のものでも欲しいものは
奪い取って自分のものにする。
女同士の嫉妬や陰謀が渦巻く
昼のメロドラマ風にも感じる。
しかし主人公が、逆風に
あっても 前向きに歩く姿がいい。
ところどころ、ここは旨く行きすぎ
じゃないのかなと思うところもある。
企業ドラマとしての面白さも
加わっている。
女の嫉妬や嫌がらせだけでは
ここまで巻は進まない。
主人公ひかるの生きる姿勢が
まっすぐであるのに。
焼けぼっくいに火のような
上京も用意されている。
最後まで結末がどう転ぶか
わからない面白さもある。
真っ暗な闇の中に落とされても。
誰かが遠くで呼んでくれる
声が聞こえたり。
ほんの小さな光でもみえたら。
人は頑張れるのかもしれない。
ひかりからは、そんな姿勢を
教わったように思う。
1/2の林檎はこんな方におすすめな作品!必見
企業ドラマの部分もあって
働く女性に読んでほしい。
でも基本的にはこの漫画は
女の嫉妬から生まれているので。
ドロドロの恋愛まんがが
好きな人にオススメしたい。
特にお昼のメロドラマが
好きだった人にはハマるかも。
なのでこの漫画が好きな人には。
昼ドラの原作として
よく使われていた。
津雲むつみ先生の作品を
紹介したい。
津雲先生の作品は昭和の時代から
ドラマ化されていて。
千葉県知事の森田健作が
主演して話題になった。
「俺は男だ!」などもある。
これは、多少昭和の香りが
するけど今読んでも楽しめる。
ただ、昼ドラ的な要素はない。
実際昼ドラとして使われたのは。
「風の輪舞」
この作品は、世代をまたがった
女たちの悲しみが描かれる。
津雲先生の描く性の描写は
どこか悲しみを含んでいる。
読んでいて官能的であるのだけど
上品さの方を強く感じる。
時代的な背景などもきちんと
描かれているので。
戦後の日本についても
考えることが出来る。
同じ時代を描いた双子の物語
「花衣、夢衣」。
こちらも哀しい女たちが
描かれている。