タイトル | 会長様がフィアンセで |
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原作・漫画 | 華夜 |
出版社 | 小学館 |
高校の生徒会長と副会長が、
いきなりの婚約!?
でもフィアンセになった会長は、
今までとはまるで違う態度で……。
二つの顔を持つイケメンですが、
節度をわきまえている会長が、
様々な意味で新しい世界を
小町さんに見せていく、
新感覚学園ラブコメです。
会長様がフィアンセでのあらすじ紹介
今、生徒会長をしている朔矢君に
憧れる形で生徒会に入り、
現在は副会長をしている小町さんは、
突然の申し出により朔矢君と
婚約することになりますが、
プライベートの朔矢君は
生徒会長をしている時とは
まったく態度が違ったため、
小町さんは困惑し反発します。
得には朔矢君の冷たい物言いに
本気で怒ってしまうことも
あった小町さんですが、
徐々に朔矢君の思いに気付き、
改めて好意を抱いていきます。
また朔矢君も、自分と同じく
学校とは別の顔を持った
小町さんに惹かれていくのでした。
会長様がフィアンセでのネタバレと今後の展開は?
生徒会で副会長をつとめる、
森屋 小町さん。
高校入学時に助けられた、
蓮見 朔矢君に憧れて生徒会に入り、
副会長にまでなった彼女は、
ある日突然理事長室に呼び出されます。
向かってみるとそこには、
生徒会長の朔矢君と、その父親で
学校の理事長でもある達矢氏、
そして小町さんの両親までが
既に待っていました。
朔矢君から打ち明けられた相談は、
自分と結婚してくれという、
婚約の申し出だったのです。
あまりにも唐突なお話ですが、
小町さんは朔矢君がずっと好きで、
両親も全力で認めてくれていたため、
その場で了承し話を受けることに。
そして二人は用意されたマンションで
「夫婦の暮らし」を始めますが、
すると朔矢君の態度が急変、
いきなり俺様的キャラで強引に
小町さんを圧していきます。
そして朔矢君がショッキングな
「相手選びの真相」を述べ、
小町さんはそれに強く反発します。
しかし、朝が来て、生徒会で
顔を合わせる朔矢君は、
普段通りに接してきたりと
ある意味では二重の生活を
強いられる感じですが、
芯の強い小町さんは決してめげず、
朔矢君もそんな小町さんを
改めて面白く思うのでした。
会長様がフィアンセでの読んでみた感想・評価
正統派の学園ものだからこそ
色々と先が気になりましたね。
主人公の小町さんは
容姿もスタイルも抜群で、
芯も強い少女であり、
何となくドS心をくすぐる点で、
本作のような作品のヒロインに
まさに適任といった感じですし、
まだ高校も出ていない娘が
婚約するというのに、
心配以前に超ノリノリな、
小町さんのご両親や
理事長さんの態度も、
実は結構ハードなところがある、
本作の内実を、妙に重くしない部分で
貢献しているとも言えるでしょう。
テンポ良く物語は進んでいきましたし、
朔矢君の態度の変わりようも
かなり分かりやすく明快で、
降りかかる色々なトラブルも
深刻な感じと言うよりは
サクリと解決という感じであり、
読んでいる側としても非常に
安心感がありましたね。
キャラ的な観点でも、
真面目で可愛く、しかも
強気な小町さんは、
男性的にも女性的にも
好かれるタイプの人だなと
思うことができましたし、
朔矢君にしても、
外で見せる顔と内の顔が、
違い過ぎるという点はあるものの、
いわゆる「オラオラ系」の
キャラとは違い、常に抑制が
効いている感じで、
安心感があったのは良かったです。
恋人目線でも、常に強く
来られるのは気疲れしますし、
ましてや他人として考えるなら、
本音はどうあれ配慮は
きっちりして欲しいですから……。
会長様がフィアンセではこんな方におすすめな作品!必見
俺様系のキャラというのは最近多いですが、
多くの場合相手が女子なだけに、
遠慮なしに振るう力が「暴力的」な
格好になってしまい、主人公に同情しても
行為は容認できず、作品に没入できない、
こうしたことが少なくないように思います。
かと言って直接的な「金」や「権力」だと
悪い意味でリアルかつ露骨になるわけで、
バランス感覚が大事になってきますが、
本作の朔矢君の場合、暴力はもちろん、
直接的にお金や権力を出してはおらず、
一方で二人きりの時は「全力」と、
絶妙な感じの「俺様ぶり」で、
この種の作品が好きな人はもちろん、
苦手な方でも読めるレベルであり、
男女ともに支持できるような
高レベルな絵柄と構成で、
幅広い層に良い作品だと言えます。
いわゆる「ツンデレ」に近い
「隠れ俺様」キャラは最近
割と多いところがありますが、
設定をうまく活かせずに、
陰湿なパワハラやDV的気質に
進展させてしまう作品もある中、
本作の朔矢君は様々な一線を守り、
かつフォローは決して忘れない、
社会人的なナイスガイですので、
過度な不安が読み手に来ることもなく、
案外ハードな導入の割に、
安心して読むことができますね。