タイトル | 闇の果てから |
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原作・漫画 | 津雲むつみ |
出版社 | 集英社 |
東京・調布市の多摩川河川敷で
幼女の遺体が発見された。
第一発見者は佐野貴子。
愛犬・バブとの散歩中に
彼女は草原の中にあった
遺体に気づいたという。
貴子はその時
ある”記憶”を思い出し
ショックで倒れてしまった。
その”記憶”とは……。
闇の果てからのあらすじ紹介
東京・調布市。
草原の中に横たわる
幼女の無残な遺体。
すぐそばには
幼女を殺したと思われる
”一人の男”が立っている。
男は幼女の遺体を前に
慌てふためくこともなく
ただ心の中でこう呟いた。
”きみはぼくだけの天使
ぼくだけの妖精だった
本当に愛していたんだよ”ーー
その頃主人公・佐野貴子は
愛犬・バブを散歩する為
出かけていた。
やがて多摩川河川敷まで
やってきたその時…
何かの”匂い”に気づいたバブが
突然勢いよく走りだす。
向かったのは河川敷近くの草原。
まるでバブは
貴子を呼ぶかのように
草原の中を吠え続けた。
「何かあるの?
いやよ変なもの見つけちゃ」
貴子が草原の中を覗くと
そこには幼女の遺体があり…。
闇の果てからのネタバレと今後の展開は?
幼女の遺体を目にした瞬間
貴子の中である”記憶”が
フラッシュバックします。
見知らぬ男に誘拐され
草原の中で性的暴行を受けた
忌まわしい”記憶”ーー…
貴子はあまりのショックで
気を失ってしまいました。
飼い主の異変を感じたバブは
急いで家へ走って戻り
吠えて訴えます。
バブのただならぬ様子に
何事かと思った両親は
草原へ向かうバブについていき
そこで気を失った貴子と
幼女の遺体を発見するのです。
もちろん二人はすぐに
警察に知らせました。
草原の近くには
何台ものパトカーが集まり
現場を検証する刑事と捜査員。
一人の刑事は幼女の遺体を
”死後1日半”とみなし
死因は手で首を絞められた
”扼殺(やくさつ)”と
推測します。
さらに幼女は5歳なのに
犯されていたことが判明。
二人の刑事は早速
第一発見者である
貴子に聞き込みする為
彼女の家へ向かいますが
本人は気を失ったままなので
とりあえず中で待つことに。
その頃貴子はベッドの上で
夢を見ていました。
メガネをかけた男に
布で口を塞がれて
服を脱がされる…
そこで目が覚めた瞬間
激しい吐き気に襲われ
嘔吐してしまい…。
闇の果てからの読んでみた感想・評価
過去に性的暴行を受けた
貴子の心情がとてもリアル!
本作が”名作”として
日本漫画家協会優秀賞を
受賞しているのも頷けます。
…実はこのストーリー
東京・埼玉で起きた
連続幼女誘拐殺人事件が
モデルなんですって。
事件は29年前ですが
知っている方も多いはず。
犯人は元・死刑囚の
宮崎勤でしたね…。
わたしは生まれていないので
事件を知りませんでしたが
調べるとまぁひどいこと。
当時の子供を持つ親は
震撼しただろうな…。
本作の犯人の正体は
まだ明かされていませんが
宮崎と同じく子供を愛する
ペドフェリアであることは
間違いありません。
こういう犯罪行為を見ると
悲しいというか腹立ちます。
犯人はいたいけな子供を
”性欲の捌け口”としか
見られないのでしょう。
性的暴行被害者の心は
想像できないほどつらく
苦しいものだと思います。
貴子はこの先
遺体の第一発見者として
捜査に関わっていくのかな。
果たして事件の犯人は
捕まるのか?
幼い貴子を犯した
メガネの男は誰なのか?
続きがとても気になります!
闇の果てからはこんな方におすすめな作品!必見
性犯罪のリアルを描く
作品に出会いたい…。
そんな方には
「闇の果てから」を
おすすめします!
本作は実際にあった
事件をモデルに描く
ヒューマンドラマ。
手がけるのは
『花衣 夢衣』などの
漫画家・津雲むつみさん。
津雲さんの代表作で
”名作”といえる本作は
日本漫画家協会優秀賞を
受賞しました。
ストーリーは
主人公・佐野貴子が
多摩川河川敷の草原で
幼女の遺体を発見した
出来事から始まります。
見どころは
幼い頃性的暴行を受けて
心に傷を負った女性のリアル。
貴子は一見
普通の明るい女性ですが
心に深い傷を負っています。
それは5歳の頃
草原の中で見知らぬ男に
性的暴行を受けた”記憶”。
男は捕まることなく
そのまま大人になった彼女は
男性恐怖症になっていました。
幼女の遺体の発見をきっかけに
男性恐怖症はひどくなる中
ある刑事と出会います。
そして互いに惹かれるものの
貴子は忌まわしい”記憶”と
男性恐怖症に苦しみ…。
本作では女性のリアルが
細かく描かれており
惹きこまれます。
衝撃のラストは必見ですよ!