タイトル | 生徒諸君! |
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原作・漫画 | 庄司陽子 |
出版社 | 株式会社 講談社 |
講談社のヤングレディース誌
『BE・LOVE』で連載された、
生徒諸君!教師編、
2010年から連載中の
生徒諸君!最終章(旅立ち)の
処女作です。
1977年から1985年に
週刊少女フレンド(現在は廃刊
されています)で連載されました。
北条尚子の青春時代のお話です。
テレビドラマ、映画、
アニメ化もされています。
生徒諸君!のあらすじ紹介
転校生である北城尚子こと
ナッキーは、ストレートな性格で、
転校早々に岩崎祝と
取っ組み合いをします。
先生に止められ、廊下に立たされますが、
お互いの顔のケガをみて笑い合い、
水飲み場へ行ったついでに、
校庭で遊びだします。
授業中なので、当然、
先生に叱られました。
そして二人は仲直りし、
悪たれ団を結成します。
後に、五月野舞子、小西初音、
田村僚一も加わり、悪たれ団は、
校内でも悪名を轟かせます。
あとから、転校してきた沖田成利も、
悪たれ団に加わります。
ナッキーは勉強も運動も
かなり優秀な生徒でした。
ソフト部から、
入部するように勧誘されます。
しかし、ナッキーは週2回の練習に
必ずは出られない、合宿は行けない、
朝練は出来ないという条件を出します。
それでは、部員にしめしがつかないと、
テストをしたいと言われます。
ナッキーはそれをうけ、噂をききつけた
生徒達や先生達に応援され、
レギュラーをかけた
入部テストを受けます。
高校からスカウトがくるという、
キャプテンの剛速球をみごとに打ちあて、
右往左往する体力泣かしの
100本ノックもすべて取りました。
ナッキーはソフト部の
レギュラーの座を勝ち取ります。
悪たれ団はいつも何かを
やらかします。
体育祭では、相撲の恰好をした女子を
女装した男子がもてはやす
仮装をしました。
先生同士の恋のキューピットをし、
二人の結婚式には
給仕となってもぐりこみました。
文化祭では、ミス・ミスターコンテスト
なんていう企画を実行しました。
健康美、ビューティヘアー、制服、
野生、清純、アンケートによる
いろいろなジャンルが凝縮した、
悪たれ団らしいコンテストでした。
彼らは恋もしました。
片思いばかりの複雑な恋達です。
嫉妬もしたり、
ぶつかり合ったりもしました。
そして悪たれ団は卒業し、
高校進学、大学進学まで、
物語は続きます。
生徒諸君!のネタバレと今後の展開は?
ナッキーには双子の姉がいます。
名前は真理子(マール)。
どっちが姉かわからないほど
幼い少女です。
マールは生まれつき病弱で、
北城家は裕福でありながらも、
マールの治療のため、
ナッキーは祖母に預けられていました。
幼い頃から両親は死んだと
思わされていましたが、ある日、
両親と姉の存在を知ります。
ナッキーは家族に会おうと家出をしますが、
失敗し、祖母に真実を打ち明けられます。
その時から、ナッキーは、
人生を二人分生きようと決意したのです。
中学生になり、両親のもとに
呼び戻されたのですが、
それは、マールがあと少ししか
生きられないからでした。
ソフト部に入部の条件をだしたのも、
学校に通えないマールのために、
放課後は、マールと一緒に
いてあげたかったのです。
ナッキーのそんな寂しい本心を
飛島は見抜き、絵画にします。
飛島はナッキーを好きだといい、
ナッキーもまた、
飛島に魅かれていきました。
しかし、絵画をナッキーに見せようと
ナッキーの家に向かった時に
飛島は事故にあい、
右手の自由を奪われます。
ナッキーは充実した学園生活を送る一方、
愛情には恵まれませんでした。
飛島は、右手を失った失意から
絵がかけなくなります。
そして、それを救ってくれたマールと
結婚し、ナッキーを裏切ります。
二人は結婚しますが、
マールも病気のために亡くなります。
母親は、ショックのため
ナッキーの存在を忘れてしまい、
ナッキーをマールだと
思い込んだりもしました。
そのうえ、祝とナッキーを奪い合った
成利も、大学生の時に雪山で
遭難事故に遭い亡くなります。
それでも、ナッキーは歩み続け、
そして教師の道を進みます。
生徒諸君!の読んでみた感想・評価
ナッキーは強いです。
育った環境のおかげなのでしょう。
その環境も、ナッキーの前向きな
姿勢のおかげなのですが。
優しい人の周りには優しい人が集まる、
その通りだと思います。
悪たれのナッキーの周りには、
いろんな悪たれが集まりましたが、
ナッキーに感化され、
みんなが、良い意味での
悪たれに成長していきます。
例えば、自分のことしか考えないガリ勉が、
他人を想いやれるようになったり、
辛い時は自分勝手なことをしても
当たり前だと思っているわがまま娘が、
人の痛みに気がついたり、
好きなことしかしないリア充が、
苦手なことに立ち向かって
成長しようとしたり、
みんなそんな悪たれ団でした。
けれども、もしかしたら、
ナッキーがわがままを言えば、
飛島はナッキーを選んだのかもしれません。
文化祭の時、飛島はナッキーを
愛しそうに見つめていました。
それは、ただの憧れだったのかも
しれませんが。
ふと、自分の周りを見回すと、
私の周りは、なんと意地の悪い人の
多いことでしょう。
私自身も意地が悪いから
なのでしょうね。
今更反省もしませんが、
それは自覚しようと思います。
生徒諸君!はこんな方におすすめな作品!必見
一人の人生は一人分の人生しか
歩めません。
けれども、漫画を読むことによって、
いろんな経験をしたような、
そんな充実感が得られます。
生徒諸君!は、青春を謳歌したような
気持ちになれます。
物語にちらばっている作家の思想も、
納得のいくことばかりです。
悪たれ団のような人生を歩んだ人も、
懐かしく思い出に浸れます。
これから、青春を生きようとしている人も、
自分達の生活と比較したりして、
面白いと思います。
かなり長いお話なので、とりあえず、
3巻まで読むのをお勧めします。
3巻で、彼らは中学校を卒業します。
たった3巻ですが、かなり濃厚です。
私は、学生の頃に一度読んだことが
あったのですが、その時は物語の
面白さにしか気がつきませんでした。
それでも、その時の生徒諸君!は
ヒット作でした。
コマワリも細かく、
セリフも多いです。
ページ数も多いので、時間がかかりますが、
同じ値段の他の本にくらべたら、
充実感が違います。
騙されたと思って
一度読んでみてください。
全ての人にお勧めします。