タイトル | ハイファイクラスタ |
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原作・漫画 | 後藤逸平 |
出版社 | 集英社 |
本作は歴史上に名を残す様々な偉人の
才能をテーマにしたバトル漫画です。
元々は異なるタイトルで
読み切りが掲載されました。
その後、タイトルを変えて連載が
開始され、十八話のエピソードが
掲載された後、終了しました。
ハイファイクラスタのあらすじ紹介
時は2045年の日本で、とある人物が
あらゆる才能をアプリ化
させることに成功しました。
その才能データはラベルの中に保存され、
それを貼るだけで才能を
行使できるようになったのです。
その結果、世界は才能社会へと
変化しました。
高校生の少年、十五条平太は
ラベルを貼る才能がなく、
不良たちのパシリとして、
違法ラベルを運んでいました。
そんなとき、通常のラベルとは違う
Hi-Fiに適合したことで、
ラベル犯罪を取り締まる男、
貫寺晃作と出会いました。
貫寺との出会いを機に、
平太はラベルを巡る犯罪へと
巻き込まれていくことになります。
ハイファイクラスタのネタバレと今後の展開は?
Hi-Fiは通常のラベルを超えた力を
持ったもので、偉人の才能を
完全に再現することができます。
ラベルを使った犯罪を取り締まる
六攻特課ノメンバーは、
Hi-Fiの適合者で構成されています。
ところが主人公の貫寺晃作は
何の才能も持っていませんでした。
通常ラベルの適合率も低く、
本来ならHi-Fiを扱うことすら
できません。
ですが貫寺は自らの体を
改造することで、Hi-Fiを起動
させることに成功しています。
貫寺はラベルを扱う才能のない男でしたが、
それに悲観することはなく、
誰からも慕われる人物でした。
そんな貫寺の姿に親友の能登は
嫉妬していました。
能登は嫉妬を抑えることができず、
Hi-Fiの力を使って、6.11渋谷
二刀流連続殺傷事件を発生させました。
能登の起こした事件はラベルを使った
犯罪史上、最悪と呼ばれ、
貫寺は部下をすべて失いました。
そして警察上層部から責任を
取らされる形で閑職になり、
能登を捕まえるために
貫寺は六攻特課を作ったのです。
ハイファイクラスタの読んでみた感想・評価
才能がアプリとなり、誰でも
使用できるようになった時代という
設定が面白いです。
才能による差別をなくす才能社会なのに、
ラベルを貼れないものは揶揄されるという
皮肉も良い味を出しています。
誰でも才能を使える世界になったことで、
才能差別がより顕著になりました。
主人公の一人、
平太も才能のない人間です。
そんな彼が異能の力を持つ
Hi-Fiに適合し、頼りになる味方として
活躍する姿は良かったです。
新しいキャラが出てくるたび、
一体どんな偉人の才能を使うのだろうと
ワクワクしたものです。
戦闘向きでない才能で、いかに敵を
征圧するかといった使い方も
見ものでした。
特に聖徳太子の人の話を聞き分ける
才能を、同時並列処理として
使ったのは見事でした。
まさか無数の腕を自由自在に操る
能力に昇華するとは
思いもしませんでした。
こういった能力の使いどころが
面白かったです。
Hi-Fi以外の通常ラベルは
組み合わせて使うことも可能で、
その組み合わせ方も私は好きでした。
ハイファイクラスタはこんな方におすすめな作品!必見
偉人の才能を使った能力バトルに
心惹かれる方にオススメです。
登場する偉人は有名な人ばかりなので、
歴史を知らなくても問題はありません。
というか偉人の才能を能力として
使っているだけなので、
史実を元にしたストーリーではないです。
ラベルによって才能を得た犯罪者たちを
取り締まる警察組織がメインの話です。
主要人物となる六攻特課のメンバーは、
それぞれ変わった性格の
キャラクターばかりです。
能力と見合った性格のキャラも
いるため、キャラクター重視の人にも
オススメだと言えます。
偉人の才能を使うという設定や
キャラクター性、そして主人公の
因縁の敵や才能社会の元凶など、
これらの言葉に惹かれる方は
読んでみても良いのでは
ないでしょうか。
ただ本作は売り切り終了して
しまっているため、実のところ
ストーリーは中途半端な部分で
終わっています。
これから先、面白くなる予感が
しただけに残念です。
こうした偉人の才能をテーマにした
漫画は他にもあり、たとえば
著者は別人ですが
「リィンカーネションの花弁」は
異能バトルとしてレベルが高いため、
こちらもオススメです。