タイトル | ダンジョン飯 |
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原作・漫画 | 九井諒子 |
出版社 | KADOKAWA / エンターブレイン |
生きる事は食べる事!
食うか食われるか、その日の食材を
ダンジョンのモンスターで賄う。
いざとなればスライムや動く鎧も
ミミックだって食べられる!?
少し変わった独特な
グルメファンタジー作品。
「ダンジョン飯」の
個性的な世界観について!
ダンジョン飯あらすじ紹介
昔々、黄金の国と呼ばれる
王国がありました……
でもその国の王様がある日、
息子の王子の結婚式の宴の最中に
毒殺されてしまいます。
王子が次の国王となった年、
黄金の国は一人の魔術師によって
地中深くに沈められてしまいました。
一夜にして黄金の国は
跡形もなくに消え去る。
それが本当にあったのか、
はたまたただのおとぎ話だったのか。
と、思われるほどに
遠い時間が過ぎた頃。
とある小さな村から、
地中深くへと沈んだその国へ続く
ダンジョンの入り口が発見されました。
小さな村の共同墓地の奥底に繋がった
ダンジョンの入り口から、
ミイラになった王様が告げます。
「魔術師を倒した者には
我が国の全てを与えよう」
と、残した言葉が、
この物語の始まりになったのです。
冒険者がダンジョンへと
挑むようになってから数年後。
とある冒険者達が、
地下の最下層でドラゴンと
戦っていました。
冒険者達はドラゴンと
何度も戦っていた強者でしたが、
空腹で隙が生まれていました。
その隙を突かれてしまい、
冒険者と仲間達は
全滅しそうになってしまいます。
ですが、冒険者のリーダー──
ライオスの妹であるファリンの
転移魔法によって救われますが、
ファンリはドラゴンに食べられてしまいます。
目を覚ましたライオスは
すぐに助けに行こうとします。
しかし荷物などは
ダンジョンに置いたままで、
手に持つも無く、お金も無い。
また頼りになる仲間も
二人辞めてしまいます。
エルフの魔法使いであるマルシルや、
プロ意識の高いハーフフットの
鍵師チルチャックの三人だけになります。
この三人でファリンを食べたドラゴンを
退治しに行かなくてはいけません。
その前に三人だけでダンジョンに
挑むには準備が不足しています。
ダンジョンに潜る為の荷物や、
食料品や、装備に仲間など、
どれもこれもお金が掛かるものばかり。
準備を整える時間はありませんが、
ファリンの事が気になるライオスはそれでも、
最悪一人でも行こうとします。
マルシルやチルチャックは
それでもついていこうとしてくれます。
仲間の問題や装備や荷物も
何とかなりましたが、
食料だけはどうしようもありません。
が、食料がなければ、ダンジョンで
自給自足すればいいとなりました。
ダンジョンに潜むモンスターを食べながら、
ダンジョンを攻略する事になりました。
──はたしてこの一行の物語の結末はいかに?
ダンジョン飯ネタバレ・今後の展開
ダンジョンの奥底で妹──ファリンを
ドラゴンに喰われてしまった
主人公の剣士ライオスと、彼女。
同じ魔術学校の親友で同級生だった
エルフの魔法使いのマルシルに、
29歳なのに子ども扱いされてしまう。
パーティのまとめ役のチルチャックのトリオが、
仲間を救う為に、再びダンジョンへと挑む。
ドラゴンを倒そうとする実に王道路線の
ファンタジーな作品です。
しかしその内容は実は
グルメな内容な展開に仕上がっています。
再びダンジョンへ挑む事になる三人。
いざモンスターを料理するとなると
勝手が解かりません。
とりあえずは仕留めた大サソリと歩く
化物キノコを料理します。
しかしただ煮ても食べられないと、
三人の前に一人の男が意見します。
その男の名前は……ドワーフのセンシ。
ドワーフの言葉で「探求者」と意味する
名前を持つ彼。
モンスターの食べ方や
調理方法を教わる事になります。
モンスターを食べる事に抵抗のある
マルシルを他所に、
調理を進めていくセンシ。
途中マルシルを襲ったスライムも
食材になると、
鍋の材料にしてしまう。
出来上がった
「大サソリと化けキノコの水炊き」は、
舌鼓を打つほどの上出来に仕上がり。
新たな仲間センシと共に地下最下層の
ドラゴンへ挑む事になります。
その道中で現れるモンスターを
次から次に調理していくライオス一行。
人食い植物の果実でタルトを作り、
はては蛇の尾と鶏の身体を持つ
バジリスクを丸焼きに。
またマンドレイクの収穫など、
ライオス一行は順調に歩を進めていきます。
が、途中でダンジョンを巡る
オークの集落での一悶着が起きます。
またセンシの自給自足の
ゴーレム畑の野菜収穫などと、
風変わりな展開も目白押しです。
また何故にダンジョンが存在するのか、
またこのダンジョンの秘密とは?
核心に迫る部分もあり、
目の離せない内容になっています。
ダンジョン飯読んでみた感想・評価
今までにあったファンタジー作品を
題材にした漫画の中で、
幾度も登場してきた数多のモンスター達。
スライムやミミックに動く鎧に
人食い植物など。
主人公の勇者達に敵対しては、
倒されてしまう。
そんな敵役達が、食べたら一体
どんな味をしているのかと
気になった人はいたでしょうか?
あくまでも敵であり、食材ではない、
そんなモンスター達を食べる内容の本作。
RPGをプレイしている時に、
序盤に出るスライムを食べたいと思った人や、
また食べたらおいしそうなモンスター。
その味が気になる人の悩みを
解決してくれる作品が、
この「ダンジョン飯」とも言えます。
もしかしたらファンタジーの世界では、
モンスターは食べられるのかと
考えさせられてしまう本作品。
ファンタジー作品の今後を
変えてしまいそうな濃い内容に、
またモンスターの調理方法の細かさ。
本来なら表に出ないような、
モンスターの食べ方や
きめ細やかな調理方法など。
本当に調理しているかの様に演出され、
スライムのさばき方に食べ方や、
ミミックの調理方法に生態まで。
見れば思わずになる程と思える
設定の濃さに加え、
登場人物の個性にも見どころがあります。
一見すれば寡黙な剣士に
見える筈のライオス。
実はモンスター好きな人物で、
ついには味まで知りたくなったと
危ない性格の持ち主。
そんな彼に振り回されていく
エルフの魔法使いのマルシル。
一見すれば美人なエルフの魔法使いさん
でもありますが、中身はツッコミ体質な
姉御肌な彼女のツッコミが冴えます。
大人として振る舞っているも、
個性的なパーティメンバーに
振り回されてしまうチルチャック。
マイペースにただ味と食材を追求する
料理人センシなどと、
人物像にも事欠かない内容の本作。
少し変わった、個性色の強い、
食事とファンタジーを融合した
傑作「ダンジョン飯」
味のある内容の作品です。
ファンタジー・グルメ漫画好きにおすすめ
ファンタジー系作品好きな人を始め、
主人公がひたすらに食べるグルメ漫画が
好きな人に是非に勧めたい作品です。
ファンタジーに登場してきた
モンスターを、ごく身近な調理方法で、
ごく当たり前に食べる。
今までにありそうでなかった内容の物語に、
登場人物の濃さや、ストーリーの奥深さなど
楽しめる内容に満ちている本作。
新しいファンタジーを求めている人や、
少し変わったグルメを
読んでみたい人にはおススメな内容です。