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あの子に恋する 山田に恋したのあらすじやネタバレを書いています(感想もあり)

あの子に恋する 山田に恋した

この記事は約 5 分で読めます。
タイトル あの子に恋する 山田に恋した
原作・漫画 細堀ゆかり
出版社 集英社

恋に恋する美羽は、
同級生の山田が生徒会室で
女子と抱き合う姿を目撃。

しかしその女の子紅音には
山田とは別に好きな人がいて、
しかし山田は紅音が好きで……。

思い通りにはならないから辛い、
片思いであるが故のもどかしさを
じっくりと描いてみせた、

一方通行系ラブストーリーです。

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あの子に恋する 山田に恋したのあらすじ紹介

恋に恋する美羽は、
同級生の山田が生徒会室で
美少女と「いい仲」なのを目撃。

しかし山田とその彼女紅音は、
恋人同士というわけではなく、
紅音には別に好きな相手がおり、

山田もそのことを知りつつ、
紅音に思いを寄せていました。

紅音の好きな人は自分の姉と
結婚した義兄であり、
実りそうにもないにも関わらず、

思いを捨てることはできず、
山田もまたそんな一途な紅音への
片思いを止められずにいました。

一方美羽も、山田と接するうちに
彼のことが好きになってしまい、
三人の片思いは、成就しないまま、

続いていってしまうのでした。

あの子に恋する 山田に恋したのネタバレと今後の展開は?

恋に憧れて色々と妄想する、
夢見がちな高校生、美羽。

しかしそんな彼女の様子を
同級生の山田に「単純な脳」だと
鼻で笑われてしまいます。

そんな中で栗原先生に
生徒会室へ物を運ぶ用事を
言いつけられた美羽は、

体良く逃げた友達の分まで
運んでいくハメになりますが、
そこで山田を発見します。

いかにも美人な女子と
抱きつきキスをする
メガネ男子山田という構図は、

美羽にとって意外でしたが、
山田は意外にも冷静で、
入ってきた栗原先生にも、

動揺を一切見せることはありません。

しかしキスをしていた彼女のことを
「性欲を満たす」相手だと、堂々と
放言する山田には、美羽は激怒し、

思わずぶん殴ってしまいますが、
山田は相変わらず冷静に迫り、
美羽は限界を迎え倒れてしまいます。

美羽を介抱した山田は意外にも
恋の経験がない美羽を
羨ましいと言ってのけると、

後から入ってきた紅音には
今まで見せたことのない
切なげな表情になります。

山田は紅音がお守りを
無くしたというので必死で
探し回っていましたが、

美羽の手伝いもあり
何とか発見に成功します。

しかしそのお守りは、
紅音の「本命」からの
プレゼントであり、

恋をしているはずの山田は
とても苦しそうな表情を
隠せなくなっていました。

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あの子に恋する 山田に恋したの読んでみた感想・評価

一見パリっとした真面目君なのに
「女性慣れ」している山田が実は
葛藤の中に沈んでいたりと、

重層的なギャップが楽しめる
独自性の強い作品でしたね。

本作の最大の特徴は、
何と言っても「恋の種類」ですね。

山田と美羽、そして紅音の
メインキャラ三人が、それぞれ
別の相手に片思いしており、

だからこそ皆苦しく辛い恋を
味わっているという形になります。

特に何をしているわけではなくとも、
「片思い」である以上、相手を
思うようにはできないのは当然で、

だからこそ彼らが抱く辛さには
読んでいても共感してしまいました。

特に本作は幼馴染だったり
あるいは義理の兄だったり、
同級生だったりと、

非常に「近い」相手への片思いで
実際に接点があるからこそ
「距離」が痛感できてしまうんですね。

とは言え山田や美羽たちは
まだ高校生という身分であり、
前提を覆すだけの行動を取ることは、

かなり難しい部分がありますから
読んでいてもヤキモキ感も倍増です。

不倫などの「イベント」が
軸となってはいないのですが、
そうしたことでかえって現実的で、

地に足のついた恋愛物語として
楽しむことができた感じです。

あの子に恋する 山田に恋したはこんな方におすすめな作品!必見

純愛から不倫、そして禁断の関係まで、
「恋」と言っても様々ありますが、
片思いは時に切ない部分がありますね。

特に少し憧れているというのではなく
本気で好きになってしまったのに、
相手の気持ちが向かないというのは、

かなり辛いところがあります。

本作はそんな「壁」がある片思いが
テーマになっています。

主人公の美羽と紅音、そして山田が
それぞれ別の相手に片思いしていて
だからこそ皆辛いというのは、

設定として非常に斬新なものがあり、
しかもとても説得力があります。

不倫の後ろめたさとはまた別の
近くにいながら「壁」の存在を
痛感しなければならない辛い恋を、

実感たっぷりに味わいたい方には
非常にオススメの一作と言えますし、
「安易」にならないのも画期的です。

感情が明確に相手に向かっているため
デートをしてもキスをしても、
決して穴埋めができないし、

他の相手では尚更難しいので、
簡単に自分の気持ちを裏切ることが
できなくなっているんですね。

この「重さ」は最終的には、
主人公が自分を好きな相手を
振るような形になる

多くのラブコメ作品とも
また違う部分であり、
本作の存在感の根拠でもあります。

若いからこそ心の芯に残るような
印象的な恋物語を読みたい方にも
本作は適していると言えますね。

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