タイトル | バイキングス |
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原作・漫画 | 風童じゅん |
出版社 | 講談社 |
風童じゅんによる
自転車競技を題材にしたスポーツマンガ。
不器用な高校生・一本木一途が、
ロードレースと出会い
成長していく様子が描かれる。
タイトルのバイキングスは、
「自転車野郎たち」
「自転車バカども」という意味。
月刊少年マガジンにて
2006年5月号から
2008年10月号まで連載。
全8巻。
バイキングスのあらすじ紹介
いつも空回りしている
不器用な高校生・一本木一途。
一度始めたら最後まで
やりぬく性格だが、
要領の悪さゆえ失敗ばかりしていた。
ある日、実家のラーメン屋で
食い逃げが発生。
スクーターで逃げる犯人に
出前用の自転車で追いつくが、
結局取り逃がしてしまう。
だがペダルをこぐ回転力と脚力を
同じクラスの宮田すばるに見込まれ、
ロードレースチーム
「サイクロン」へ誘われる。
自分の得意なものを見つけた一本木は、
ロードレースへの挑戦を決意する。
バイキングスのネタバレと今後の展開は?
一本木一途(いっぽんぎいっと)は
凱旋学園に通う高校生。
彼は何をやっても空回りしてしまう
不器用な少年だった。
そんな一本木にイライラしていたのが
同級生の宮田すばる。
宮田はロードレースチーム
「サイクロン」のスプリンターとして
活躍していた。
ある日、「サイクロン」の一行は
一本木の実家である
ラーメン屋を訪れる。
そのラーメン屋で
食い逃げが発生。
宮田はすぐにロードバイクにのり、
食い逃げ犯を追いかける。
だがもう一人犯人を
追いかける人物が。
出前帰りの一本木だった。
出前用の普通の自転車で
犯人のスクーターに
追いついた一本木。
その一本木のスピードに
驚く宮田。
だが結局二人とも
犯人を取り逃がしてしまう。
出前用自転車も壊れ、
いつものように空回りしたと
落ち込む一本木に、宮田は言う。
「ウチのチームに入ってくれよ」
驚く一本木だったが、
もしかしたら自分は
変われるかもと思い承諾。
次の日、二人は出前用自転車を
修理しに自転車屋へ向かった。
そこでプロのロードレース選手・
朝比奈零郎に出会う。
その店で一本木は
一台のロードバイクに
心を奪われた。
だが修理用のお金では
ロードバイクのフレームしか
買えなかった。
がっかりする一本木を見て、
ハンドルなどのフレーム以外の
部品を貸す朝比奈。
こうしてロードバイクを手に入れた
一本木は、ロードレース選手として
第一歩を踏み出した。
バイキングスの読んでみた感想・評価
自転車という比較的珍しい題材の
スポーツマンガ。
ダメな主人公が仲間の協力を得て
成長していく、
少年マンガらしい物語です。
作者の風童じゅん先生は
大の自転車好きで、
ロードレースにも
頻繁に参加されています。
そのためレースの描写が
非常にリアル。
選手達の心理描写は
真に迫るものがあり、
ロードレースに詳しくなくても
感情移入してしまいます。
このマンガの見どころは、
ロードレースを通じて得られる
チームワーク。
特に凱旋学園に
自転車部が創設されてからは、
仲間の大切さが明確に描かれます。
クセのある部員たちは
思いやりがあり、
実力のない者を決してバカにせず、
励まし合って困難を乗り越えます。
物語の後半、エースである
一本木を活かすため次々と
自分を犠牲にする部員たち。
彼らの思いに答えるため
限界を超えてペダルを回す一本木。
全員が仲間を信じ、
一丸となって勝利を目指す姿に
胸が熱くなりました。
ロードレースの醍醐味や
自転車の楽しさを伝えたい。
そんな思いが
ひしひしと感じられる作品です。
バイキングスはこんな方におすすめな作品!必見
作者の風童じゅん先生は
大の自転車好き。
そのため自転車や
ロードレースの細部にまで
こだわって描かれています。
自転車に興味が無くても楽しめますが、
自転車好きなら一層面白いと思います。
また王道的なスポーツマンガを
読みたい方にオススメ。
主人公の成長、強力なライバル、
頼りになる仲間たち。
そんな少年マンガに
必要なものがしっかり揃った、
ある意味安心できる作品です。
他にロードレースを題材にしている
マンガを2点紹介します。
一つ目は「シャカリキ!」
「め組の大吾」などで有名な
曽田正人先生の作品で、
主人公は自転車で坂を上ることが
大好きな少年・野々村輝。
彼がさまざまな困難を
乗り越えながら、
一流のヒルクライマーに
成長する姿が描かれます。
鼻水とヨダレを垂らしながらも
必死にペダルを漕ぐ主人公に、
不思議と格好良さを感じます。
二つ目は「弱虫ペダル」
現在も続く大人気
ロードレースマンガ。
アニメやマンガを愛するオタクの
高校生・小野田坂道が、
ロードレースと出会い
走る楽しみに目覚めていく物語です。
自信をつけ逞しくなる
主人公を見てると
勇気が湧いてきます。
どちらも名作なので、
機会があれば読んでみてください。