タイトル | ヨルムンガンド |
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原作・漫画 | 高橋慶太郎 |
出版社 | 小学館 |
武器商人ココと彼女の私兵達を
中心とした世界を舞台にした
武器売買に関連した物語。
ブラックコメディ調で繰り広げられる
武器商人と買い手のやり取りも見どころで、
サクサクと進んでいくのもまた魅力的。
バトルシーンもあっさり目ではあるが
銃を中心としたアクションも多々ある。
ヨルムンガンドのあらすじ紹介
武器商人ココは世界各地を回って
武器の売買を行っている。
彼女の元に武器を憎み、
紛争で家族を失いそれでいて
銃器の扱いが上手い少年兵の
ヨナがやってくる。
武器を憎む彼は武器商人であるココに
不信感を抱くが、
戦闘を行うチームを見て
自身も戦闘に参加して
高い能力を見出されるのを契機に
彼女に付き従うこととなった。
そして笑顔で武器を売るココに対し、
何故武器を売るのかと問う
ヨナに対し彼女はいう。
私が武器を売っているのは
世界平和のためだと。
その真意を確かめるために
ヨナとココの付き合いは続いていく。
ヨルムンガンドのネタバレと今後の展開は?
武器商人という立場上、
様々な人間から狙われる彼女は
常に笑顔であった。
かつて仲間であるレームに
銃撃戦に巻き込まれた時、
怯えを隠せないココに対して
ボスは笑ってどんと構えていればいいと
心構えを説きます。
そんな彼女でも仲間を失う時は
笑顔が崩れる時がある。
仲間であるスパイのアールが死亡した時の
笑顔を必死に保とうとする
彼女の顔は痛々しい。
そして報復は熾烈である。
彼女は報復として
爆撃機を寄こすわけだが、
その名目がテロリスト掃討である。
国のために尽くしてきた
CIAのエージェントを国家の敵としての
レッテルを貼り、
最大限の嫌がらせをしてから殺します。
そして明かされる、
彼女が武器を売るわけ。
彼女は世界を憎んでいた。
彼女が武器を売るわけは
彼女が資金を集め、
ヨルムンガンド計画という航空機を
一切使用できなくして
管理下に置こうという計画を
遂行するために彼女は止まらない。
仲間内に計画を発表して
多くの賛同がありましたが、
それでもなおかつヨナは拒絶しました。
しかし、ココの所から脱走しても
次の場所はココの兄のキャスパー、
そこでヨナは彼に付き従い
様々なものを見ていき、
やがてココの場所に戻ります。
そして彼女の決断を肯定する所で
計画が実行に移されることとなりました。
その後は描かれていません。
ヨルムンガンドの読んでみた感想・評価
読んでみると軽いやり取りで重い場面が
多く、人の命もチリの様なノリで
消えていきます。
ブラックジョーク調で繰り広げられる
やり取りに笑わされたり
戦渦に巻き込まれた子供の話も出てきます。
それでなおかつ話の都合の上で
殺人を忌避感抜きで行うことは
新鮮味がありました。
上品に兵器の評論をしていく裏で
傭兵と戦闘している場面もまた
この作品の魅力で、
作品としてのスタンスと共に
世の中に対する風刺として
描かれています。
また彼女を囲う仲間以外のキャラも
とても印象的でどれをとっても
主役を張れるのではと思われる
キャラばかりです。
笑顔で前指揮官を上品な表現で
粛清したと言ってのけ、
その表情のまま
強行に武器を売れという指揮官や、
品の無いやり取りで横暴に振る舞いつつ
証拠をつかんだと思ったら消されて
唖然とする捜査官。
他にも自ら発明した玩具が
兵器利用されていると知りつつ
何の呵責もない女科学者や
殺人の時は下着を履かない
女子高生風の殺し屋など
魅力的なキャラが一杯だったので
ノリの軽さに拍車をかけたように
思えます。
ヨルムンガンドはこんな方におすすめな作品!必見
ミリタリーやガンアクションが好きだけど
重い雰囲気はダメという人と
海外映画の様なやり取りが
観たいという方。
武器商人という立場上、
武器についても多くの記述が出て来て、
豊富な解説も好きな人などもお勧め。
その他にもヒューマニズムが
絡まない方が好きという方や
ラフなやり取りをする所などが
好きという方。
武器の売買にかかわるやり取りや
政治的な寒々としたやり取りが
好きな方にもお勧め。
あっさりとした銃撃戦や
ナイフの絡んだやり取りが
好きな方や、
それでもしっかりと書き込まれた
銃器を始めとした
武器関係が好きな方にお勧め。
人間関係は少年とお姉さんの関係が
好きな方や大人なキャラを堪能したい
方にもおすすめ。
女性が主役で活躍する作品が
好きな方もお勧めで、それを囲う
様々な立場の方が好きな人にもおすすめ。
貴方がもし全て好きだというのであれば
ブラックラグーンや
ガンスミスキャットもお勧めいたします。
裏を返せばそちら方面が好きな方は
こちらもお勧めです。