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おいらん姐さんのネタバレと結末は?あらすじや試し読みもあり!

おいらん姐さん

この記事は約 5 分で読めます。
タイトル おいらん姐さん
原作・漫画 鈴木あつむ
出版社 実業之日本社

様々なおいらんがひしめく吉原で
橋立は、「地獄太夫」と呼ばれています。

彼女にしかできない「施虐」の芸と
生来のキップの良さが、
客に段違いの満足を与えていき……

豊富な知識と緻密な考証、
江戸の「粋」が伝わってくる、
江戸人情艶話漫画です。

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おいらん姐さんのあらすじ紹介

吉原のおいらんである橋立は、
元々のキップの良さと度胸に加え、

他の遊女にはできない「施虐」
ができることから
「地獄太夫」と呼ばれています。

独自性の高いキャラと技が受けて
強力な固定客を抱える橋立ですが、
時には一見の客がつくことも。

例えば、売り出し中の役者、
川村喜三郎。

彼は二枚目役者ですが
世間知らずでもありました。

川村は、初めての吉原で
どうせなら勢いのある橋立をと
地獄太夫を指名します。

しかし、何も知らない川村は、
ケチな「振り込み」をやった上に

そもそも役者のおいらん買いは御法度
というタブーを破りかけていました。

知らずにやったとなれば世間の笑い者、
二枚目役者としては終わりです。

そんな中、指名された橋立は、
自分が芸を見たくて川村を呼んだ
と、助け舟を出すのでした。

おいらん姐さんのネタバレと今後の展開は?

吉原でおいらんとして働く橋立。

押しも押されぬベテランの遊女です。

彼女は本来の芸名とは別に、
「地獄太夫」と呼ばれていました。

客に奉仕するのではなく、

心身を虐める「施虐」の芸を極め、
普通では満足できない客の支持を
集め続ける彼女は、

厳しくも人情味のある性格で
禿や周りの人間からも
慕われていました。

誰に言い寄られてもなびかず
千両箱に満載された小判にも
決して惹かれない橋立。

時には貰った着物の柄を使う
ような、何とも粋な仕返しをされ、

一本取られることもありますが、
仕返しを食らった悔しさを
笑い飛ばせる器量持ちです。

そんな橋立のところに、
妙に切羽詰まった侍が訪れます。
なんとその客は単なる武士ではなく、

ある藩の主でした。その藩主は
今まで一度も達したことがない
と打ち明けてきました。

子孫に跡を継がせなければ
家が取り潰しになる時代のこと、
このままでは家も藩も台無しです。

そのためわらをも掴む思いで、
吉原まで来た彼らに、

橋立はズバリと答えを出します。

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おいらん姐さんの読んでみた感想・評価

変化球と見えて、良い意味での直球感が
爽やかな作品でしたね。

「地獄」だのと言われるおいらんが登場
してくるのですから、相当異色な作品と
思いましたが、

実際には丹念なほどに江戸の大人のお店を研究
し尽くし、作品に反映させている、
正統派でした。

しかも、ただサド的なだけではない、
橋立おいらんのキャラが実にいいですね。

客には素っ気ないが、他にはない
技やサービスを提供し、
話してみればキップも良い、

厳しいけれども思いやりがあり、
「本番」になりにくいそのスタイルも
かつての事件との関連を想像させる。

実に深みのあるキャラクターなんですね。
橋立に限らず、本作に登場するキャラは、
色々な背景を持った人が多く、

信仰上の理由から故郷を離れた人、
悲しい事件が原因で罪を作った人、

女性のみならず男性たちもまた、

厳しい世間にぶつかり、
吉原にたどり着いた人たちです。

しかも普段はその辛さを見せず、
辛い中でも明るく生きていて、
そこがかえって感動的でした。

江戸の何百年という歴史の一部を
間違いなく感じさせてくれる
そんな作品だと言えるでしょう。

おいらん姐さんはこんな方におすすめな作品!必見

江戸一、そして日本一の色町だった吉原。

今でも有名な歓楽街ですが、
当時の独特の文化や風習は
人を惹きつけてやみません。

そのため、江戸をテーマにした
艶っぽい漫画作品も数多く、
優れたものも少なくありません。

そんな中でも本作は、
考証の丁寧さ緻密さが抜群です。

江戸ものというのは少し気を抜くと
現代人がコスプレしている感じに
なってしまうのですが、

この作品に出てくるキャラたちは
全員見事に江戸っ子で、実に自然です。

橋立おいらんのキップもそうですし、
吉原に流れてきた男衆の人情もまた
まさしく江戸の風情があります。

読むほど江戸の大人のお店に詳しくなれる
お得な作品ですが、その中にも
「女中茶屋」などの現代的な

面白いくすぐり要素があるのも
また粋です。

女たちはピシっと強く、
支える男たちは優しい。

間違いなく苦界である色町
ではありますが、その中に
ただ辛い、働かされているだけではない
女の器量や意地が見える、良い客たちがいる
心温まる作品と言えるでしょうね。

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