タイトル | 桜姫華伝 |
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原作・漫画 | 種村有菜 |
出版社 | 集英社 |
時は平安時代。
人を喰らう妖古を退治していた
かぐや姫の血を継ぐものがいた。
満月を見てしまい妖古から
逃れられなくなった彼女は
選択を迫られる。
戦うか死か・・・
まだ幼い少女を待ち受けるのは
過酷な運命。
平安ファンタジー!
桜姫華伝のあらすじ紹介
14歳の桜姫は王良親王と
結婚することに。
生まれたころからの許婚とはいえ
急すぎる!と結婚を拒んでいた。
親王様の使者、青葉と
顔を合わせるが口が悪く
私に向かってなんて態度をとるの!
と怒っていた。
桜姫は巫女の白夜から
きつく言いつけられ
約束していることがある。
「満月の日に絶対に月を
見てはいけない」
自分が自分で居たいのなら決して・・・
満月は見ないと約束したが
結婚が嫌で家出した桜姫。
しかし、その日は運悪く満月で
うっかり見てしまう・・・
桜姫華伝のネタバレと今後の展開は?
見つけたぞ!と近づいてきた妖古は
桜姫のことをかぐや姫と呼んだ。
そこへかけつけた白夜と青葉。
満月を通して妖古に
桜姫の居場所が伝わってしまうため、
見てはいけなかったのだ・・・
どういうことか全く分かっていない
桜姫に白夜はついに真実を告げます。
桜姫がかぐや姫の孫であると!
かつて、かぐや姫は秘剣で
妖古を退治していた。
「血桜」と呼ばれる秘剣でしか
妖古は倒せず、血桜は本来
かぐや姫のもの。
血を継いでいる桜姫をもってしても
思うように動かせません。
桜姫の母は妖古にとりつかれ
帝に殺されていったことを
聞かされます。
その者の運命が表されるという
生まれたときに占われる
漢字一文字の命字。
桜姫の命字は「滅」
誰かを滅ぼす運命なのか?
選択を迫られた桜姫は
戦うことを決意します。
実は使者としてやってきた
青葉こそが親王だった。
桜姫を憎んでいて、弓を放つが
桜姫は妖古と同じ呪われた
不老不死の体を持っている。
大好きな人の裏切りに
ショックを受けるが
妖古の力にのみこまれず
この国を守ってみせる!と誓った。
桜姫華伝の読んでみた感想・評価
平安時代が舞台なのでみんな和服で
桜姫はもちろん、他の女の子たちも
和服姿が似合っていました。
桜姫が秘剣の血桜を使うときだけ
変身する衣装が
平安時代には合っていませんが
今風のミニでかわいかったです!
実はかぐや姫の孫だという
重大な事実も早めに明かされる
急展開でした。
早足の展開は苦手な方なんですが
不思議と違和感もなく
読み進められました。
昔ちらっと読んでいましたが
所々うろ覚えだったので
読み返してみて当時とは違った
印象を受けました。
その人の運命が印されていて
その運命からは逃れられない、命字。
桜姫が占われた漢字は「滅」で、
不吉な予感しかしません。
妖古にのみこまれ、
全てを滅ぼしてしまうのか
はたまた自分を滅ぼしてしまうのか。
まだ1巻という時点での裏切りも
あったりとなかなかの波乱っぷり。
少しの間でも青葉が桜姫に向けた
笑顔が嘘だったなんて・・・
憎しみの感情だけじゃないと
信じたいです。
ハッピーエンドを迎えられると
いいなと思います。
桜姫華伝はこんな方におすすめな作品!必見
かぐや姫の孫にあたる桜姫が
自分の運命と戦っていく
ファンタジーです。
もののけや妖古が登場し平安時代に
ぴったりなイメージはもちろん、
変身姿はミニスカなど現代的な
要素もあります。
他にも刀や忍者、かぐや姫などの
要素がたっぷり詰め込まれています。
これだけ個性的な面々が登場しますが
ごちゃごちゃすることもありません。
これだけ多くの魅力的な
キャラクターを作り上げる
作者の凄さも感じられます。
平安時代が舞台とはいえ
難しい内容ではないので
気楽に読むことができます。
展開も早く、躍動感あふれる
妖古との戦闘シーンも見どころです。
許婚の青葉に裏切られたり
自分がかぐや姫の孫で
人を滅ぼしかねない存在であると
同時に妖古を倒せる人物だと
思い知ったり。
幼い少女に背負わされた過酷な運命に
心が痛むシーンもあります。
自分で未来を切り開いていく
強い女の子が描かれているので
あまり暗くならずに読めます。
平安時代ものの漫画や
ファンタジーが好きな人に
ぴったりな作品です。