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娼年のあらすじとネタバレと感想を書いてます!最終回が気になる!

娼年

この記事は約 5 分で読めます。
タイトル 娼年
原作・漫画 石田衣良 幸田育子
出版社 集英社

何に対しても情熱を
傾けることができない
学生バーテンダー・リョウは、

ある日店を訪れた静香に、
秘密クラブメンバーの
テストを受けることになり……。

ハードで情熱的な展開と
人間の内心に迫る深さが印象的な、

直木賞候補にもなった小説の
傑作コミカライズです。

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娼年のあらすじ紹介

学校にも仕事にも情熱を
示すことができないでいる
青年、リョウ。

しかし彼は店にやってきた
謎めいた女性、静香からの
「テスト」を受けることになり、

ギリギリのところで
合格という評価を貰います。

その静香が運営する「情熱」という
秘密クラブは、特別なお客たちに
「何でもあり」なサービスを、

選び抜かれたメンバーが
提供するという店で
密かな人気を誇っていました。

今まで、「女性」に対して
情熱を抱けなかったリョウですが、

自分たちにだけ様々な「秘密」を
そして情念を発揮する女性たちに、
次第に自己の熱情を復活させていきます。

娼年のネタバレと今後の展開は?

バーテンダーの仕事をしている
森中領(リョウ)。

仕事にも学校にも、何にも
燃えるものを感じていない
リョウの前に、

御堂静香という、
笑いじわの美しい
魅力的な女性が現れます。

静香はリョウとその仲間である
シンヤにカクテルを作らせ、
じっくりと味わいます。

そんな静香にリョウは魅力を感じます。

しかし、彼はかつて
学校の女生徒が、

自分を巡って刃傷沙汰を
起こしてしまったりしたため
女性に「本気」になれませんでした。

静香は店を後にしますが、
「情熱」という聞き慣れない名を記した、
妙な名刺を残していきました。

そこにリョウは連絡しませんでしたが、
後日店になってきた静香は、
リョウの「値段」を知りたいと、

ある「テスト」を提案します。

特に決意もせず受けたリョウですが、
静香はリョウの体調にすら
気遣うような細やかさを示し、

しかも前置きを十分取った上で、
リョウを部屋に案内してきました。

しかし部屋に待っていたのは
リョウよりも若い女性であり、
静香は値踏みに徹する模様です。

明らかに通常の状況とは違いましたが、
リョウは目前の女性に明らかに
興奮を覚えていました。

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娼年の読んでみた感想・評価

タイトルとあらすじだけでは
想像もできないほど深く本質的な
話の数々がありました。

まず、主人公のリョウのクールさが
個人的にはツボに入りましたね。

セレブな女性たちを相手にした
秘密のクラブと言うと、どうしても
選ばれた側はアツくなってしまいますが、

本作のリョウは深い情熱を軸にしつつ、
決してがっついたりするような
タイプではないんですね。

しかし、単に余裕があるといった
大人な感じとも違う渇望があり、
不思議な魅力が満ちていましたね。

また、結局は「お金」などの
「欲」が主になりがちな
「秘密クラブ」という場でありながら

リョウたち多くの主軸メンバーには
妙なギラつきがまったくなく、
何故か「清潔」すら感じました。

この種の作品で「情熱」を
ありありと感じるのは定番ですが、

清潔感を覚えることはほとんどなく
だからこそ世界観にハマりました。

また、静香さんもその娘の咲良も
それぞれ異なる「難しさ」を抱え、
しかしそこを突破しようとする、

穏やかな強さが感じられ、
非常にハンサムな女性という
印象を持つことができました。

あらすじからでは分からない
人の心に寄り添う深さが、
癒しを与えてくれる一作ですね。

娼年はこんな方におすすめな作品!必見

様々な「欲」を解決するビジネスは
古今東西様々にありますが、
最近は女性に向いたものも

創作の題材になることも少なくありません。

しかし、本来は無料で済むことを、
高いお金と弱みを出して「買う」場合、
ルックスや所作は当然として、

その相手の内面にあるものが
人を惹き付ける場合が多いですね。

本作のリョウもまた心の中に
虚無ややり切れなさを胸の中に抱え、
悲しみを背負うからこそ、

非常に説得力を持つ形での
満足を提供できるのだと思います。

男女のハードな「交流」や「愛」を
漫画という形にした作品は多いですが、
その中にも安らぎや様々な深い感情が

存分に見える本作は、刺激だけでは
物足りなくなった真の意味で大人な
読者の方にこそ適した作品だと思います。

その一方で「仕事」自体の非倫理性や
だからこそ相手を許容できる部分なども
余すところなく描いている構成力は、

石田先生ならではの世界観だと言えますし、
その部分をまったく損なわねずに
コミカライズしているのが嬉しいですね。

細かなセリフ回しにもセンスが感じられ、
ギリギリのところで「下品」にも
「キツ過ぎる感じ」にもなっておらず、

熱い展開にドキドキしながらも、
興奮し過ぎずに読めたのも良かったです。

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